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SOUND OF FOREST 13:25

激情と哀愁を抱え、爽快なアコースティックが胸を打つ

サウンドチェックでTOSHI-LOW(VOCAL, ACOUSTIC GUITAR)は、ソウル・フラワー・ユニオンの"満月の夕"を一部歌い上げ、思わず聴き入ってしまった。そして本番、MAKOTO(BASS)、KAKUEI(PERCUSSIONS)、MARTIN(VOCAL, VIOLIN, ACOUSTIC GUITAR)、RONZI(DRUMS)、TOSHI-LOW、KOHKI(ACOUSTIC GUITAR)と合計6人がずらっとステージに立つ。"A Strait Gate" で静かに幕を開けると、雲ひとつない青空、時折砂埃が舞う強めの風さえ、彼らが奏でる音色をさらに引き立てているようだ。"Making Time"に入ると、テンポを上げ、躍動感漲るアンサンブルで駆け抜けていく。

「こんにちは、MONOEYESです!」とMARTINが言うと、「何となく人種の並びは似てるけどさ」とTOSHI-LOWがツッコミを入れる。「毎年俺らここに出てるね、みんな観に来てくれてありがと」とMARTINが感謝の気持ちを伝え、ダンサブルで踊れる"Follow The Dream"へ。暑さを和らげてくれるような、優雅なグルーヴ感が心地好い。




ここからインスト曲"Bamboo leaf boat"に突入すると、TOSHI-LOWはハンドクラップを交え、激しくステップを踏み、躍動的なステージングを見せる。それに比例してアンサンブルもヒートアップし、オーディエンスの興奮を煽る。その熱気を"Freight Train"が受け継ぎ、MARTINの伸びやかな歌声、それを援護射撃するTOSHI-LOWのコーラスも相まり、ひときわ大きな歓声と拍手が鳴り響く。

終盤は、TOSHI-LOWがリードヴォーカルを務める楽曲が続く。「週末、嫁に内緒でデートに行った、細美武士と。夜の東京歩こうぜって、国会前に……」とTOSHI-LOWは長めのMCを挟み、戦後70年にも触れた後、"朝焼けの歌"を披露。郷愁漂うメロディと一語一語を噛みしめるような歌声が胸に突き刺さった。ラスト曲"pilgrimage"においても哀切極まる歌声を高らかに響かせ、SOUND OF FORESTに集まった観客の心を奪い去った。(荒金良介)



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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