レポート一覧

LAKE STAGE 17:30

「伝説」の歌と音像が描いた「今、ここ」の輝き

REBECCAが、ROCK IN JAPAN FESTIVALに出演する――そんな夢のような時間が、ついに現実になった。“フレンズ”“Raspberry Dream”など鮮烈な楽曲とサウンドで、80年代の音楽シーンにまったく新しいロックの旋風を巻き起こしながら、1991年に突如解散したREBECCA。2000年にも再結成してシングル『神様と仲なおり/HELLO TEENAGE』をリリースしてはいるものの、REBECCAがライヴを行うのは、阪神・淡路大震災の復興支援のために1995年5月に開催された2日限りの再結成ライヴ以来、今回の一連のライヴが実に20年ぶりのこと。7月28日に豊洲PITで行われた「REBECCA Preview Live」、8月12日・13日の横浜アリーナ公演「Yesterday, Today, Maybe Tomorrow」とその追加公演(11月29日・さいたまスーパーアリーナ)へと続くライヴスケジュールの中、REBECCAの歴史とROCK IN JAPAN FESTIVALの歴史が交錯する瞬間が、ついに訪れたのである。

熱気あふれるLAKE STAGEに土橋安騎夫(Keyboards)、高橋教之(Bass)、小田原豊(Drums)、そしてサポートメンバーの是永巧一(Guitar)、中島オバヲ(Percussion)が登場、“LONELY BUTTERFLY”のイントロが流れる中、NOKKO(Vocal)が舞台に現れ、あの鮮烈な歌声が夏空を震わせる! NOKKOのパワフルな熱唱が、オーディエンスの感慨と期待もあっさり凌駕して、ひたちなかを感動の彼方へと導いていく。最高だ。「暑くないですか? 大丈夫ですか? 倒れないでくださいね!」と観客に呼びかけた後、“フレンズ”炸裂! 85年のリリース以来、幾度もリヴァイヴァルヒットを重ね愛されてきた珠玉のメロディが、今この場所で、あの6人の歌と演奏で鳴り渡り、狂おしいほどのセンチメントと感激を呼び起こしていく。「どうもREBECCAです!」のNOKKOのコールまでもが心地好く胸に響く。



名盤『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』からもう1曲“Cotton Time”を披露した後、「昔、時間がなくて歌詞を作りきれなかった曲を、15年後ぐらいに書き上げました。当時はサビが英語だったんだけど。母が『終戦の曲』だと思い込んでいて……」という紹介から“真夏の雨”へ。土橋の幻想的なシンセサウンドと、是永のロングトーンが奏でるフレーズが広がり、サビの英語詞部分を日本語に書き換えた名曲が新たな情感をもって胸に迫る。“MONOTONE BOY”では高橋のグルーヴィーなベースラインと小田原のビートが海風を爽快に刻み、音楽の化身の如く伸びやかに飛翔するNOKKOの歌声が、一面のクラップを巻き起こしていく。「これでおしまいなの。またね!」というNOKKOの言葉とともに放たれたラストナンバーは“Raspberry Dream”! あまりにも長かった「空白」を一気にリセットしてあり余るだけの輝きと生命力が、その歌とアンサンブルに確かにあふれている。すべての音が止み、手を取り合って一礼する6人に、惜しみない拍手喝采が降り注いでいた。(高橋智樹)



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

  • ツイート
  • Facebookでシェア
  • LINEで送る

RO69アーティスト情報

REBECCA
クイックレポート更新情報もツイート中!