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「初めましての人が多いと思うんですけど、今日この時間、この場所に見に来てくれたあなたたちに、全力で音楽をぶつけに来ました。だから、全力で受け取ってください!」と森彩乃(Vocal & Piano)が叫ぶと、BUZZ STAGEのオーディエンスは全力の歓声で応える。愛知発のピアノトリオロックバンドQaijffのステージは、そんなヒリヒリとしたテンションと熱に満ちていた。「行けますか、ROCK IN JAPAN。行けるか、ひたちなか!」と煽って“クロスハッチング”でライヴをスタートすると、三輪幸宏(Drum)のダイナミックなドラムと、うねりを上げる内田旭彦(Bass)のベース、そして軽やかに躍動する森のピアノとエモーショナルな歌声が重なり合って、BUZZ STAGEに爽快な熱気を描き出していく。

「初めて見る人の方が多いと思うんだよ。でも、今日ここに来ている人たちは、音楽を楽しみに来てるんでしょ? 違いますか!」、「行けますか、ひたちなか!」と森は何度もオーディエンスに語りかける。ただ演奏をしに来ているんじゃない。ROCK IN JAPAN FESTIVALのオーディエンスと一つになるために、このステージに立って歌っている。そんな3人の強い意気込みがオーディエンスに伝播して、BUZZ STAGEの興奮と一体感はどんどんと広がっていく。“escapism”は大きなハンドクラップに迎えられ、「自由になれるか、ひたちなか!」と歌った“future”では無数の手がサウンドに乗って揺れる。オーディエンスの熱狂を勝ち取っていく彼女たちのパフォーマンスが何とも頼もしく、痛快だ。

ラストは「最後に一つになれますか、ひたちなか!」と歌ったタワーレコード限定ワンコインシングル“Clock hands”。時に泣き叫ぶように、時につぶやくように、次々にその表情を変える森のヴォーカルだが、最後はこの上ない喜びに満ちている。その噛み締めるように歌う姿に、フロアからは温かい拍手と歓声が送られた。BUZZ STAGEのオーディエンスと強い結びつきを勝ち取っていった3人の勇姿はとても感動的だった。(大山貴弘)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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