麦わら帽子にTシャツ姿。登場するなりブルースハープを1フレーズ吹き鳴らし、「気持ちええなあ」と一言。moumoonに引き続きSOUND OF FORESTに姿を見せたのは山崎まさよしだ。1曲目は“心拍数”。山崎＋ベース＋ドラムの3人編成という、シンプルでソリッドなサウンドが持ち味のスタイルでの登場だ。キャリアを重ねたミュージシャンたちによって初っ端から繰り出される息のピッタリ合ったアンサンブル。そして確固たる芯を持って音一つひとつのド真ん中を確実に貫いていく山崎の歌声。極上の音楽がSOUND OF FORESTを瞬く間に満たしていく。跳ねるビートが印象的な“Flowers”では曲中のリズムに合わせたハンドクラップも起こってハッピーな雰囲気だ。冒頭3曲を一気に演奏し終えると、会場からは大音量の拍手。しかしまだまだ止まらない。エレキギターに持ち替えた山崎が爪弾く不穏なコードから“苦悩のマタニティー”へと続き、アウトロでは各パートのソロプレイや3人が向かい合ってのセッションを繰り広げ、さらに会場を沸かせるのであった。「みなさんお待たせいたしました、一番有名な曲をやります！　野菜の曲です！　唄える人は唄ってください！　唄えない人は黙っていてください！」と“セロリ”へ――かと思いきや、サポートメンバーが思わず唄い出してしまうという演出も（笑）。堂々としていて、かつ遊び心も満載なリラックスしたライヴ。炎天下の音楽の森が良質なビートでいきいきと躍り出す、至福の空間がそこに生まれたのだった。（蜂須賀ちなみ）




この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です！ 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。