RO69はこちら
レポート一覧
COUNTDOWN JAPAN 13/14 公式サイト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る



SEなしでオン・ステージ、「準備はいいかい?」という光村龍哉 (Vo・G)の一声を合図に、静寂を切り裂かんばかりのギター・リフが放たれる! そのまま「騒げ、幕張ー!」とライヴをスタートさせたのは、今年で7回目のCDJ、昨年に引き続いてのEARTH STAGE出演となるNICO Touches the Wallsである。オープニング・チューンは“Broken Youth”。メジャー・ファースト・アルバムに収録された、雄大なリズムが打ち鳴らされるこの曲でオーディエンスの腕を突き上げさせると、今度は最新シングル“ニワカ雨ニモ負ケズ”へ。「幕張、聞こえてますか?」などの絶叫を繰り出しながら、柔と剛の間を行き交う光村のヴォーカルがEARTH STAGEいっぱいに届けられていく。もちろん、ガップリ4つに組み合ったアンサンブルも、盤石の様相。ステージ中央で小さくまとまった4人が放つバンド・サウンドは、凄まじい破壊力とスケールの大きさでもってEARTH STAGEの空気をビリビリと震わせていった。

「幕張のみなさん、こんにちは。2013年はいい年でしたか? 僕らはいい年で、いい曲いっぱい書けたなと思っています。なので、今日は2013年を締めくくるに相応しい攻め攻めのセットリストで送りたいと思います」と放たれたのは、“鼓動”。轟くドラミングとうねるベースライン、そこに清冽なギター・リフと雄叫びのようなコーラスが重なって、威風堂々としたサウンドがEARTH STAGEに降り注ぐ。そのまま“プレイヤ”へ流れると、甘美なアルペジオが鳴り響き、ヒリヒリと胸を焦がすようなセッションが届けられる。序盤のラウドな展開もよかったが、こういったメロウな曲で浮き彫りになるメランコリックな官能美も、NICOの大きな武器のひとつである。

来年8月の日本武道館ワンマン、2月5日の「ニコの日」にリリースされる初のベスト・アルバム『ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ベスト』の告知をした後は、そのベスト盤に収録される新曲“ローハイド”を初披露! 光の中へまっすぐ飛び込んでいくような清々しいロックサウンドで2014年も全力疾走していく意志が雄弁に語られていく。さらに“image training”を焦燥感たっぷりに投下すると、対馬祥太郎(Dr)のリズミカルなドラミングと古村大介(G)のワイルドなギター・イントロから雪崩れ込んだのは“THE BUNGY”! ぶっといベースラインとザックザクのギター・リフがデットヒートを繰り広げる中、「オーオーオーオーオー」のコーラスが沸き起こり、突き上がるような激震が発生するフロアは壮絶な熱狂空間へと導かれていった。そして“手をたたけ”で一丸のハンドクラップを巻き起こし、《Good bye Adios また来年》と歌って華やかなフィナーレへ――2014年を迎える準備は万端と言わんばかりの、攻めに攻めた最高のアクトだった。(齋藤美穂)





この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
公式スマートフォンアプリ登場 COUNTDOWN JAPAN 13/14

【レポート一覧】

よく読まれている邦楽トピックス

もっと見る