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ついさっきのScoobie Doとは対照的に黙々と楽器を手にしたのは、ポスト・ロックとオルタナとお伽話の交差点から飛び出した異才・OGRE YOU ASSHOLEの4人。しかし、1曲目“アドバンテージ”へと突入した瞬間、出戸&馬渕のギター・サウンドが森の空気を震わせ、鋭利でまろやかな音の粒子がパーク・ステージいっぱいに満ちていくのがわかる。「めちゃめちゃ晴れてよかったっすね。みなさんの行いがよかったからでしょうね。『絶対雨』って書いてあったからさ。いいロック・イン・ジャパン・フェスになったなあと思って」という出戸(Vo・G)のほのぼのMCとは裏腹に、“サカサマ”“コインランドリー”“J.N”と1曲1曲演奏していくごとに、タイトなビートとともに深い森の奥に迷い込んでいくような、そして同時にそこに見たこともない別世界が開けていくような、高揚感と背徳感が同時に高まっていくマジカル感覚を、彼らのアンサンブルは放っている。「じゃあ、最後の曲やります。ありがとうございました」という出戸の淡々としたMCに導かれてのラスト・ナンバーは“ひとり乗り”。スロウでメロウで壮大なサウンドスケープと、空を貫いて飛ぶような出戸の凛としたメロディが、真夏の熱気にひとときの涼風を吹かせていた。(高橋智樹)