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激烈にヘヴィーなインストで幕を開けた音速ラインのライヴ。夏のROCK IN JAPAN FES.で毎回スタッフTシャツを着てきたのに続いて、今回はオフィシャル・グッズのTシャツを着ている藤井と大久保のアンニュイな佇まいと、リリカルなメロディーがトレードマークになっている音速ラインだが、ライヴは一味も二味も違う。前半から完全にアグレッシヴなモードでとばしていく。2007年11月にリリースされた3枚目となるアルバム『三枚おろし』で結実した攻撃的なモードが見事に発揮されたライヴだったと言っていい。おこたで丸くなっている猫ではなく、好物のおさかなを狙いにいく、そんな音速ラインの姿である。「今日は曲数増やしていくから。曲数増やすってことはMCないから」という大久保の言葉通り、ストイックと言えるほどのテンションがあるステージ。メリハリのついた演奏も格段の成長を遂げている。明日の大晦日は大阪。「多分、僕らロックスターにはなれないと思うんですけど」と大久保は言っていたが、そんなことは全然ない。期待してもらっていいと思う。(古川琢也)