スリップノットのコリィ・テイラーは、自分たちがいずれブラック・サバスやディープ・パープルのような歴史的なバンドになることもあるかもしれない、と語っている。
ツアーで訪れていたアルゼンチンのブエノスアイレスのラジオ局ヴォルテリックスの番組に出演したコリィは、「ブラック・サバスやディープ・パープルのような歴史的なバンドになっていく道を辿っていると思うか?」と訊かれ、次のように答えている。
「そうなのかもしれないけど、ファンが一緒にいてくれる限りはそういうこともあるかもしれないし、でも、俺たちでどうこうできる問題じゃないよね。俺たちが今いるところに押し上げてくれたのはファンのみんなだからね。それがやっぱり美しいところなんだよ。俺たちは俺たちのやるべきことをただやって、それをファンのみんなが押し上げてそういう領域に押しやってくれるんだ。この間、(ブラジルで開催された)ロック・イン・リオのヘッドライナーをやらせてもらって、これなんかもうとんでもなかったから。あまりに美しくて、あまりにエモーショナルで、俺たちの目指しているものがすべてあったんだ。しかも、俺たちがこれまでやってきたライヴでも最高峰のひとつとなったんだよ。それからみんなでも何日間もあのライヴについて話してたからね。だから、そういうバンドになるということは間違いなく俺たちが目指していることのひとつなんだ。俺たちは自分たちの前に活躍したバンドに対して敬意の念を持っているし、俺たちに続こうとしているバンドにも敬意を払おうと思ってるし。そういう一つの潮流を作れるバンドになれるっていうんだったら、なってやろうじゃんっていう。俺たちがなれるもんならね」
その一方でポール・グレイとジョーイ・ジョーディソンの後任としてアレッサンドロ・ヴェンチュレラとジェイ・ワインバーグをベースとドラムに迎えたラインナップでの演奏については次のように語っている。
「正直言って、あんまり考えないようにしてて、というのも考えちゃうと、ものすごく違うものを比較することになるからね。俺にとっては、俺たちのグルーヴをなんとかして探し出していくということであって、かつてあったヴァイブをコピーしようとすることじゃないんだよ。新しいバックビート、新しい軸、新しいリズム・セクションに慣れていくっていうことで、なるがように任せてそこに合わせていくっていうことなんだ。だから、ある種の妥協ではあるよ。でも、バンドをやったら、たくさんの妥協をしていかなきゃならないし、みんなが自分のやってることをやって、それで気持ちよくなれるポケットというか、美しい状態を探し出していかなきゃならないんだ。だから、今はそういう新しいフェーズにいるんだというふうに考えてるし、今ある状態を楽しむようにしてるんだ。だから、あんまり比較とかしたりはしないね」