アップルが音楽ストリーミング・サービスを準備中

アップルが音楽ストリーミング・サービスを準備中

アップルはスポティファイやパンドラなどのデジタル音源ストリーミング・サービスに対抗するサービスを立ち上げているという。

アップルでは現在今回のストリーミング・サービス計画のための準備の交渉をレコード会社各社と始めたところで、アップルのユーザーへの音楽ストリーミング計画についてこれまで3人の人間がブリーフィングを受けたと『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙が伝えている。

スポティファイやパンドラではある特定のトラックについてはユーザーのアクセス回数が限られているのに対して、より柔軟なサービスを提供するべくアップルはレコード会社各社にそれぞれ直接持ちかけているという。

また、スポティファイの無料サービス・ヴァージョンと同様にアップルでは広告の導入を検討しているというが、広告の営業収入の一部をレコード会社に分配するのか、あるいは音源使用料をライセンス料として個別に支払うのかなどといった手法についてはまだ明らかになっていない。さらにアップルのストリーミング・サービスはアプリという形でiPhoneやiPadで利用されるか、もしくはiTunes経由で利用できるものになるのではないかと予想されている。

ちなみにアップルのストリーミングは無料なのか、有料サーヴィスも含まれるのかも明らかにはなっていない。現在のスポティファイやパンドラでは無料サービスについては広告が挿入されるものになっているが、有料サービスの内容では広告は不在だ。なお、iPhone 5ではまだこのストリーミング・サービスは提供されない予定だ。

テクノロジー・サイトのギガオムは今回のストリーミングへのアップルの進出を次のように分析している。

「このようなサービスの構築にはそれ相当のリスクもまたつきものである。アップルのiTunesでの成功はそれこそ文句のつけようもないが、しかし、その後の関連サービスの業績はむらがあって、PingやiTunes Matchはまったく成功しなかったといってもいい。

しかし、業績を損なわれるか、時代に取り残されるかしないためにはなにかを立ち上げなければならないとアップルでは感じているのだろう。スポティファイでわかるように、ユーザーは音楽趣向に合わせてカスタマイズされたシンプルで音楽優先のアプリを使いたがっていて、そんなユーザーに訴えかけるような新しいアプローチをアップルは模索しているのかもしれない」

なお、アップルは自社で立ち上げた音楽SNSサイトのPingをいずれ終了することを発表している。Pingは2010年9月に開始され、アーティストやユーザーの友人らのアップデートなどをフォローしたり、知ることのできるSNSサイトとして立ち上げられたが、CNNでは2010年で最も失敗したテクノロジーのひとつとして挙げられることになった。

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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