全てのアクトのフォト&レポートを終了直後にアップ!現場の空気を伝えるエリアレポートも!

PARK STAGE 12:50

青空の下、甘美なサウンドの海を泳ぐ

マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの“Only Shallow”に包まれながらステージに現れた有村竜太朗(Vo)、長谷川正(B)、ナカヤマアキラ(G)、佐藤ケンケン(Dr)。全員が黒を基調とした衣装を着ているのが目を引く。そしてベースのヘヴィなサウンドが先陣を切り、ほかのパートも一気に合流。スタートした1曲目は“イロゴト”だった。透明感に満ちたギターのアルペジオが奏でられ、メランコリックなメロディが迫って来る。時折、熱いサウンドを轟かせつつ起伏に富んだ展開を遂げるサウンドが快感! 早速我々をうっとりと酔わせてくれた。

お客さんたちが腕を勢いよく振り上げながら身体を揺らしていた“フラスコ”ののちに迎えたインターバル。「今年もいい感じで僕らのメイクが溶けると思うので、みなさんも汗をおかきになってください。来週新曲出ます。今日初めてやります」、有村のMCを経て新曲“サイレントノイズ”へ突入した。力強いビートに裏打ちされた妖艶な肌触りの音像が心地好い。続いて、“メランコリック”。「みんなに聴こえるくらい声出してこうぜ、ロッキン!」、煽りの言葉を合図に演奏が始まると、お客さんたちの興奮は一際高まった。

ラストを飾ったのは“Thirteenth Friday”。さまざまな色合いの響きを重ね合わせたサウンドのベールが広がっていく様は、どこか聖歌のような清らかさも湛えている。そして、轟音まみれのクライマックスへ……。メロディやハーモニーはもちろん、渦巻かせる多彩な音色によっても恍惚とさせてくれる彼らの音楽の魅力を、改めて強く実感した。演奏が幕切れた直後、「楽しい白昼夢でした」という言葉を有村は発したが、まさにそんな感覚となる幻想的なひと時であった。(田中大) この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。