全てのアクトのフォト&レポートを終了直後にアップ!現場の空気を伝えるエリアレポートも!

BUZZ STAGE 14:05

公園というより遊園地並にスリル抜群!

スマホを持ったメンバーが『ポケモンGO』をするなか、ピカチュウの被り物をした佐藤千明(Vocal)が登場し、「『ポケモンGO』じゃ捕まえられないモンスターがやってきました、赤い公園です、よろしく」と挨拶――とユニークなオープニングが印象的だった赤い公園(ちなみに、のちのMCで明らかになったが、4人とも実際にアプリで遊んだことはないらしい)。ポップながら絶妙にひねくれた展開をするアンサンブル、人懐こくもどこか気品のある歌声、それらが組み合わさったこのサウンドはもはや赤い公園の専売特許だ。疾走感バツグンの“サイダー”でオーディエンスのハートをガッチリ掴んだあとに、その爽快な後味を“絶対的な関係”の凶悪なサウンドでぶち壊す天真爛漫さにさらに惹きつけられる。3曲目の“NOW ON AIR”の頃には、屋根で覆われたこのBUZZ STAGEにも熱気が充満してきた。曲が終わるたびに湧き上がる歓声の音量もめちゃくちゃ大きい。

MCを挟み、後半は最新アルバム『純情ランドセル』に収録されている曲を連続で演奏。このバンド自体のテーマソングにも聴こえる“KOIKI”は、時折ハッとするほどかっこいいフレーズを差し込む歌川菜穂(Drum)の腕前、バンド全体をドライブさせるような藤本ひかり(Bass)の頼もしさ、津野米咲(Guitar)が書き上げた極上のメロディラインをどこまでも遠くへ届ける佐藤の歌など、4人の個性が光りつつ、バンドとしての化学反応が起こりまくっている。泣きたくなるほど痛快だ。そして“黄色い花”のハッピーな空気で綺麗にまとめるのではなく、「私今日、めちゃくちゃ物足りないです!」(佐藤)と、23区外魂を炸裂させながら爆走する“西東京”を演奏して去るのも彼女たちらしかった。(蜂須賀ちなみ)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。