レポート一覧

LAKE STAGE 10:30

ベボベ、最新章! 挑戦心と誇りに満ちた充実のアクト

さて、いよいよ後半戦に突入したROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015 。酷暑と呼んでもいいほどの気候だった先週に対して、今日は青空の下を吹き抜ける涼風が気持ちいい。そんな3日目、LAKE STAGEのトップバッターを務めるのはBase Ball Bear。下手から走りながら登場すると、上手にいるスタッフとハイタッチしてからドラムの椅子の上に立つ……という一連の登場シーンだけでも堀之内大介(Dr&Cho)の高揚っぷりが伝わってくる。4人が息を合わせて1発目のその音を鳴らしたとき、LAKE STAGE一面に歓声が広がった。




“17才”のイントロに乗せて「Base Ball Bearです」と小出祐介(G&Vo)が挨拶し、ライヴスタート。楽器を上に掲げてのけぞる姿勢で湯浅将平(G)がソロを炸裂させれば、関根史織(B&Cho)はリズミカルかつタイトな低音で聴き手の耳を引きつける。“PERFECT BLUE”ではどこまでも遠くへ伸びていく、小出の芯のある歌声がとにかく素晴らしかった。MCでは小出が、先日TOKYO IDOL FESTIVAL 2015に行ったことを告白。お客さんとしてフェスに参加したのは初めてだったとのことだが、その経験を通して、朝一がいちばんお客さんが元気だということを学んだという。そして「この理論で言うと、ここにいるのはとりわけピチピチのお客さんですから、多少ゆっくりな曲をやってもいいんじゃないかなと思いまして……新曲を3曲連続でお聴きください」と、「シリーズ “三十一”」と題してエクストリーム・シングルとしてリリースする3曲を連続で演奏した。ファンク調で不敵な妖しさのある“文化祭の夜”、疾走感溢れる“不思議な夜”、ディスコ調の“「それって、for 誰?」part.1”――とそのテイストは様々だが、どれも音と音の隙間で魅せるような、巧みなアンサンブルに心躍る。バンドがまた新たなステージに進んでいることを明言するこの3曲を聴いてしまったら、そう遠くはないであろう次のアルバムが楽しみでしょうがなくなってしまった。“「それって、for 誰?」part.1”の空気を引き継いだセッションを経て“十字架You and I”。演奏はもちろん最高にクールだが、「将平」コールを巻き起こしつつ、湯浅が楽器を置いてキレッキレのダンスを披露……と、その茶目っ気を覗かせることも忘れはしない。そして「騒げー!」と小出のシャウトが轟くなか、“祭りのあと”でフィニッシュ! 新章へ向かう挑戦心と、それに伴うバンドの誇り、絶えることのない音楽への探求心が存分に体現された、濃密なアクトだった。(蜂須賀ちなみ)



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

  • ツイート
  • Facebookでシェア
  • LINEで送る

RO69アーティスト情報

Base Ball Bear
クイックレポート更新情報もツイート中!