メニュー
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る



「リハーサルだけど、だいぶ本気でやっちゃったよね」と、サウンドチェック中から本番並みのプレイでオーディエンスを沸かせたのは、シシド・カフカ。ステージ中央に鎮座するドラムセットの席につくと、まずは目の上に手をかざして「すごい! すごい!」とフロアを眺める。そして「皆さん準備はいいですか? 行くぞ!」と“カウントダウン”へ。たちまちテントをビリビリと震わせるパワフルなビートが鳴り響き、場内の空気をヒートアップさせていく。ズシンと重たいバスドラのリズムからスタートした“愛する覚悟”では、すべてのモノをなぎ倒すように突き進む爆裂サウンドに乗せて、ハンドクラップやオイ・コールを送るオーディエンスの姿も多く見られる。

「皆さんこんにちは、シシド・カフカです。すごい楽しいね! これは楽しまなゃ絶対に損よ」と、フロアに語り掛けるシシド。そのデビュー1年選手とは思えない堂々たるMCもさることながら、プレイのひとつひとつ、パフォーマンスのひとつひとつがカッコ良く決まってる。長い髪を振り乱してドラムを叩き、ドスの効いた歌声を放つさまは、さながら「ロック姉貴」。モデルとしての活躍も納得の、人一倍細く長い手足から男性顔負けの強靭なビートが繰り出されているという事実が、その音にさらなる凄みを与えている。プリッツのCMでお馴染みとなった“Hunger×Anger”でシンガロングを呼び起こしたり、“無敵のロックスター”でフロア中をハンドクラップで満たしたりと、隙のない展開で終盤に雪崩れ込むと、“キケンなふたり”“a.notice”の連打で怒涛のクライマックスへ!

中盤のMCでは、「デビュー前に音楽活動やっていたんですけど、よくROCK IN JAPANに来ていたんですよ。で、酔っ払いながらライヴ観ていたんですけど、あるとき突然『なぜ私は客席から観ているんだろう?』ってすごい悔しくなって、それから来れませんでした。だけどこうして出演する側として戻ってこれて、すごく嬉しいです!」と語っていたシシド。その気迫がダイナミックな音となってWING TENTを揺らしていた。(齋藤美穂)





この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

【シシド・カフカ】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート