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太陽が傾き、暑さも和らいできたひたちなか。しかしWING TENTは、今まさに灼熱の時間を迎えようとしている。その主役となるのは、今年で3年連続のロック・イン・ジャパン出演となるJだ! しかも今年は4年ぶりの最新アルバム『ON FIRE』を引っ提げての参戦である。SEに乗って「J!」コールが沸き起こる中、人差し指を高らかに突き上げてオンステージ。すぐさま“here we go”をパワフルにブチかまし、ライヴのスタートダッシュを決める。さらに“storm rider”と最新アルバム収録曲を連打して、ソロ・デビュー15周年を迎えた今もなお轟々と燃え盛るロックンロールの最新型のタフネスをド派手に開陳。ここぞとばかりにオイ・コールを届けるオーディエンスとの息もピッタリで、WING TENT一丸となって絶頂への階段を一足飛びで駆け上がっていく。

「会いたかったぜ! 今日は短い時間だけどシッチャカメッチャカに騒いで帰ってくれ!」とオーディエンスを煽った後は、“break”へ。猛者ぞろいのバンドメンバーによって放たれる、強靭すぎるリフとビート、そしてシンガロング必至のキャッチーなメロディが、テントを突き破らんばかりにスパークする。さらに“WHAT'S THAT MEAN?”“BURN OUT”と畳み掛ければ、ロックンロールの火ダルマの中心へとぐいぐい引きずり込まれるフロア。その様子をニコニコとした表情で見下ろすJの姿が眩しい。破壊力バツグンの音塊は去ることながら、輝かしいキャリアを持ったJだからこその破格の牽引力に、改めて圧倒されたシーンだった。「飛ばしていこうぜー!」と雪崩れ込んだラスト“Feel Your Blaze”では、あらゆる壁を力強く突破していかんとする勇猛果敢なエネルギーを鮮やかに燃え上がらせて大団円。まさにスタジアム級のスケールでロックンロールの特大花火を打ち上げてくれたJは、やはり今年も最強だった。(齋藤美穂)