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Dr.Feelgoodのヘヴィなギター・リフが炸裂するSEに乗って手拍子が巻き起こると、いつも通り、お揃いのGSルックで現れたダニー(G・Vo)、ドリー(B・Vo)、ボギー(Dr・Vo)の3人。ダニーがグルグルと手を回して観客を煽って、「ようこそー! ここだけなんだか、ライヴハウスみたいじゃねえか~! 俺たちの時間だー!」と叫んで、1曲目“50回転ズのテーマ”でいきなり場のテンションが沸騰する。続けてドリーがヴォーカルを取って「骨の髄までシビレさせてくれ!」と叫ぶ2曲目は“サンダーボーイ”! ギター、ベース、ドラムの3人がいて、エイトビートのロックンロールがあれば世界は変えられる。オモロい外見とは裏腹の、3人のピュアすぎる激情が、今日は異様な熱気になって渦巻いている。
“レッツゴー3匹!!”“放課後のロックンロール”と彼ら流の青くて熱くて笑えるアンセムを連発して、必殺のリフからカッティングがビシビシ刺さっていく“KILLER”へ! アンプにつないだカールコードが伸びきるくらい動くダニー、ドリーの後ろで、ドカドカと鋭いリズムを刻むボギー。愛情たっぷりに歌う“Thank You for "RAMONES"”で、その黄金のトライアングルは汗まみれの輝きを増していく。「今日はありがとう! わかるだろう? いかれちまってんだよ、ロックンロールの魔法ってやつに!」(ダニー)と言い放って、ポップで甘いコーラスとダニーの渾身のギター・ソロに彩られた“ロックンロール・マジック”、そしてチャック・ベリーばりのリフで踊りまくった“おさらばブギウギ”で鮮やかにステージはフィニッシュ! 「ここに集まってくれたお前たちに、感謝するぜー!」という最後の言葉の力強さが、彼らのロックンロールがつないだ絆の強さを、堂々と証明していた。 (松村耕太朗)