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バンドメンバー全員「LIFE IS ROCK FESTIVAL」と書かれたTシャツを着て登場したスネオヘアー一行。ノスタルジックで胸を締め付ける甘酸っぱい楽曲“スカート”でスタート。強い芯と軽やかさのあるスネオヘアーの歌声と、ハイレベルな演奏力を誇るバンド・メンバーによる骨太なアンサンブルが、陽が落ち始めたFORESTの空を駆け巡り、心を持っていく。ひねくれ心とユーモアにあふれたMC(なぜかラップ調だったり外国人風だったり)で笑いを誘い、次に控えるFORESTのトリであるホフディランに触れ、「今ワタナベイビーが草食べてた」などと話始める。7月末にリリースされた新曲“言いたいことはいつも”をやると言いつつも、MCは延々と続き、なかなか演奏を始めない。ようやく演奏されたその新曲は、美しく人懐っこい旋律を奏でるキーボードが耳に残る、ミドルテンポのジワジワと味わい深い楽曲。演奏後は、また長いMCで笑わせる。この落差により、ぐいぐいと独特のスネオヘアーワールドに引きずり込まれていくのだから、不思議だ。ラストの“ワルツ”の名曲ぶりも含めて、どこを切ってもロック界切っての曲者ポップ・マエストロ、スネオヘアーだった。(小松香里)