「GALAXY STAGE！」とドラムスローンに立ち上がり叫ぶナカヤマシンペイ（DRUMS）に、一面に湧き起こる大歓声！ そして、「手上げろ！」と呼びかけるホリエアツシ（VOCAL, GUITAR, PIANO）のコールから流れ込んだ“DISCOGRAPHY”のダイナミックなダンスロックのビートが、狂騒感と祝祭感を同時に熱く掻き立てていく――。2日目のGALAXY STAGEに登場したストレイテナー、そのまま最新オリジナルアルバム『Behind The Scene』から響かせた“The World Record”のハイブリッドファンクのリズムで、幕張メッセの大空間を爽快にかき混ぜていく。日向秀和（BASS）の強く躍動するベースラインと大山純（GUITAR）のエッジ感あふれるプレイが、オーディエンスの熱気にでっかいうねりを与え、高らかなシンガロングを呼び起こしてみせる。そんな会場の高揚感が、さらに“From Noon Till Dawn”で極限加速！ ナカヤマの爆裂ドラムとホリエの絶唱が鮮烈に冴え渡り、ステージもオーディエンスも一丸となってロックの彼方へ爆走するような圧巻の熱量に、思わずホリエも「GALAXY STAGE、素晴らしい！」。歓喜の声が広がる。

「あと3日で今年も終わるけど、俺たちの中で何かが終わるわけでもない。今日も明日も、未来へ続く1日1日です。得るものもあれば、失うものもある。ここにいるみんなが、今日しか得られない、かけがえのないものです。俺たちストレイテナーっていいます！」……そんなホリエの真っ直ぐな言葉とともに、最新シングル曲“DAY TO DAY”へ。全身震撼レベルのヘヴィなイントロに続いて、僕らのセンチメントや情熱と響き合っていくような清冽なホリエの歌声が鳴り渡り、4人の強靭なアンサンブルが観る者すべてを見果てぬロックの地平へと誘っていく――『Behind The Scene』の後すでに3作のシングルをリリースしてきたストレイテナーの「今」を強烈に印象づける楽曲が、幕張メッセの空間に雄大に解き放たれていく。最高の光景だ。

“冬の太陽”でソリッド＆タイトに疾走し、会場の温度をなおも高めてみせたところで、ホリエがアコギを構えて歌い始めたのは“NO ～命の跡に咲いた花～”。平和への切実な想いを織り込んだ美しいメロディが、大山／日向／ナカヤマの鳴らす豊潤なサウンドとともに、熱気あふれる会場に優しく広がっていく。「今年も来れて嬉しいわ。COUNTDOWN JAPAN、ありがとう！ また来年も、みなさんのお近くのライヴハウスで会いましょう！」と充実した表情で呼びかけるホリエの言葉に、ひときわ大きな歓声が沸き上がる。“Melodic Storm”が満員のシンガロングとともに響き、「ひつじ年、最後の曲です！」というコールとともに披露したラストナンバー“羊の群れは丘を登る”が、テナーの純粋で揺るぎないロックマインドそのもののように目映く鳴り渡っていった。（高橋智樹）

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号（1/30発売）」に封入！ 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊！