2015年のEARTH STAGE、記念すべき一発目のアクトはサンボマスターだ! 転換の間に新年らしく門松ともちつきセットが置かれたステージに、いつものSE“モンキー・マジック”が流れたと思ったら、獅子舞が3体登場。しかも、中からは山口隆(唄とギター)、近藤洋一(ベースとコーラス)、木内泰史(ドラムスとコーラス)のメンバー3人が羽織を着て現れるという体の張りっぷりに場内は大きく沸いた。山口が「獅子舞頼み! 獅子舞頼み!」と連呼しまくり、「サンボマスターのライヴにお越しのみなさん、あけましておめでとうございます!!」の口上と共に、演奏前から絶頂を迎えるんじゃないかっていう極アツのテンションが数万人を飲み込んでいく。

しかし、本当の圧巻はもちろん此処からだった。“ミラクルをキミとおこしたいんです”“世界をかえさせておくれよ”と観客を煽り倒しながら踊らせて、11月にリリースしたシングル曲“愛してる愛して欲しい”を経て、 “孤独とランデブー”で再びサプライズが投下される。冒頭の歌詞を「ハッピーニューイヤー、サンボマスター」に替えたと思ったら、もう一回3人が獅子舞に扮して、そのままステージ中央で縦に並んでチューチュートレイン状態に突入である。そこから3人が全員マイクを持ってカラオケ状態で突入するサビは爽快だった!  その後、“そのぬくもりに用がある”“世界はそれを愛と呼ぶんだぜ”という鉄板アンセム2曲で大合唱まで巻き起こして、「2015年に奇跡はできるんだろう?」と山口がひとりひとりに語りかけるようなMCから突入した“できっこないを やらなくちゃ”は一際感動的に鳴り響いていった。

そして「ラスト、もう一曲やっていいか?」と言って、「ロックンロールは、おめえといることなんだ。だから死なねえでくれ」という真摯なメッセージを伝える長めのMCから、「すべてのロックンローラーに捧げます」と言って鳴らされたのは“ロックンロール イズ ノットデッド”だった! 渾身のエネルギーを叩きつけるような歌と演奏の果てに、「苦しみも喜びも分かち合える、そんなライヴでした! ありがとうございました!」という山口の言葉が、すでにこれが2015年ベストアクトではないかという気持ちすら胸に植え付けてくれた。来たるべきこの1年に向けて、何があろうとも生き続けることの肯定と希望を、サンボほどド直球に歌ってくれるバンドはいない。そして新年初のアンコールは“光のロック”! 思いっきり身体を動かして、数万人が彼らの熱い思いに応える光景は本当に壮観だった。(松村耕太朗)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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