まずマキシマムザ亮君(歌と6弦と弟)の復活である。11月に髄膜炎を発症し、入院・療養していた彼が、この12月29日に、EARTH STAGEでライヴ復帰のステージに立つ。ニヤリと笑みを浮かべながら目をギョロつかせて姿を見せた亮君に、浴びせられる大歓声はどうだ。「アタマ振り乱れろーっ!!」というダイスケはん(キャーキャーうるさい方)のシャウトに導かれ、圧巻のスタート・ダッシュを決めるのは“What's up, people?!”。「先ほど数えさせて貰いましたが、COUNTDOWN JAPAN、我々7回目でございます! うち6回、このメインステージ、EARTH STAGEでやらせて貰っております!」「元旦のことは言わないでくださいっ!」「さっき、楽屋に向かうエレベーターに乗ったら、まだやってないのにお疲れ様でしたーって、終わったテイでスタッフの人に挨拶されて。たぶんゲスの極み乙女。に間違えられた。似てるからね! いこか様と似てるから」と喋り倒すのはナヲ(ドラムと女声と姉)だ。

ヘヴィ級の轟音で視界一面のヘドバンを誘い、歌謡メロにはシンガロングが巻き起こる“シミ”。そして駆け抜ける“便所サンダルダンス”では、亮君渾身のヴォーカルもがっつりと襲い来る。ダイスケはんは、2014年の懺悔ということでわざわざズボンのベルトを外してみせ、『予襲復讐』のツアー中にBRAHMAN・TOSHI-LOWに借りたというそのベルトを「一生借りパクします」と告白。それは自慢だろう。そして上ちゃん(4弦)のファンキーなベース・ラインに踊る合言葉“アンビリーバボー! ~スヲミンツ ホケレイロ ミフエホ~”を経て、ハードコア性全開なのにキャッチーな“絶望ビリー”とフロアの温度を上げ続ける。急に真面目なことを語り出したと思ったら、オーディエンスに合掌した両手を高く掲げさせるあのポーズで“my girl”と、まあホルモンがライヴの現場に戻って来るということは、つまりこういうことなのである。

爆走しながら特大シンガロングに後押しされる“ぶっ生き返す!!” を披露すると、上ちゃんの子供の小学校の先生や、ナヲの子供の保育園のママ友さんも見守っているというEARTH STAGEで、一発勝負のこってり納めの儀=恋のおまじない・反るヴァージョンを成功させる。そして最後には“恋のスペルマ”で爆音ダンスの大団円だ。ナヲがメイクのついでに描き込んだという泣きぼくろが汗でどうなったかは分からないが、今年もこの腹ペコの狂宴があって、本当に良かった。(小池宏和)





この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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