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SEに合わせて打ち鳴らされる手拍子に迎えられた山田将司(Vo)、菅波栄純(G)、岡峰光舟(B)、松田晋二(Dr)。彼らのセッションを経て始まった1曲目は“戦う君よ”。激しい疾走感、ドラマチックなメロディに刺激されて、場内の熱気は急上昇していく。みんなの振り上げた拳、タテノリのジャンプ、THE BACK HORNの4人が叩き出した骨太なビートがフロアを不敵に揺さぶった“刃”。そして、最初のMCへ。「最終日、トップバッターを務めさせていただきます。今年はまだ大変な状況が続いていますが、こうやって生きていて、こうやってみんなで集まって音楽をやれることが幸せだと思います。そういうことに気づいた1年でした。音楽に溺れながら至福の時間を作りましょう。最後まで宜しくお願いします」と松田が語って演奏再開。マイクを右手で強く握り、全力で歌声を放つ山田の姿が雄々しかった“生命線”。「来年の3月にシングルが出ることが決まりました。その新曲をやります」という紹介で始まったのは“シリウス”。ワルツのようなリズムを刻みながら、狂おしいメロディと爆音をじっくり高鳴らせる曲だ。 印象的なメロディによるギターのイントロが奏でられると、渾身のオイオイコールがお客さん達の間から起こり、ドラマチックに駆け抜けていった“声”。「幕張~!」と山田が煽り、怒涛の勢いで爆音を轟かせた“コバルトブルー”……バンドもお客さん達も全開で盛り上がり続けた。「2012年も何があるか分からないけど、THE BACK HORNはみんなに寄り添っていけるような音楽を作っていきたいと思います。来年もよろしく」と山田が挨拶し、ラストに披露されたのは“世界中に花束を”。激しいサウンドによって演奏されつつも、祈りのような深い優しさを感じさせるメロディがとても印象に残った。(田中大)