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ドラムセットとギターアンプのみという、ちょっと珍しいセッティングが行われたステージ上を、スタート前から興味深そうに見つめていたお客さんたち。期待が膨らむ中、満を持して登場したのはBLACK BORDERS。「楽しんで行きましょう!」とノダ・ボーダー(Vo/G)が煽り、マーシャルアンプから歪みまくったギターが突然轟いた。カワニシ・ブラック(Dr/Poetry Reading)による暴走機関車のようなビートが合流し、始まったのは"GREAT ADVENTURE"。そして、あっという間に"TEENAGE RIOT"へ。「爆音」と「へヴィ・ビート」という、ロックの快感の究極のエッセンスを、冒頭からフルスイングで叩きつけまくった2人。ノダ・ボーダーにリードされ、皆が「ロックンロール! ロックンロール!」と唱和した3曲目"R&R FOREVER"に至る頃には、フロアは誰もが腕を振り上げて歓声を上げる状態に。
「ついに出演しました! ありがとうございます。もうすぐ結成4年。これからもベースが加入しない体でやっていきます!」というノダ・ボーダーの挨拶を経て"GO AWAY"。太いギターリフと重いバスドラムがフロアをブルブル震わせ、お客さんにますます火が点く。続いて"スターフィッシュ"も熱い爆音の結晶体! とにかくアクセル全開で駆け抜け続けるBLACK BORDERSだ。
「初めてBLACK BORDERSを観た人も、そうじゃない人も僕らを愛して欲しいです!川西さんは今日、PUFFYに続き二度目のステージです。51歳になりました! バンドで生きることへの希望を与えてくれる人です」とノダ・ボーダーが紹介すると、「時々年齢を把握していませ~ん」と、とぼけたトーンで返すカワニシ・ブラック。するとノダ・ボーダーが、カワニシ・ブラックに投げキッス。仲の良さが伝わって来る微笑ましいシーンであった。
そして終盤の彼らも燃えに燃えた。スピード感満点で、パンキッシュに駆け抜けた"SHAKE SHAKE SHAKE"。カワニシ・ブラックが歌い、お客さん達が歓喜しながら飛び跳ねた"High-side"。ラストは、エネルギーを振り絞って弾けた"Go forward now!"で完全燃焼! とことん痛快なステージであった。(田中大)