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狂ったように高速で打ち鳴らされるエレクトロニック・ビートのオープニングSEに乗ってWAGDUG FUTURISTIC UNITYのバンド・メンバーが、そして最後にタオルを振り回しつつKYONOが登場してオーディエンスの喝采を浴びる。エレクトロニック・ビートにラウド&ファストなバンド・アンサンブルが加わり、“HAKAI”からステージがスタートだ。音源がリリースされてからは随分経つしライヴでも聴いてきたはずなのに、今でもこのサウンドを聴くとその破壊力にびっくりする。英語・日本語入り乱れた、KYONOの銃機関砲による無差別乱射のようなヴォーカル・ワークがやはりとんでもない。“GOT LIFE”“SYSTEMATIC PEOPLE”“WHY?”と息をするのも忘れるぐらいの絶え間ないスピードで轟音が届けられる。「今年最後の祭りってことだから、思いっきり騒ごうぜぇー! 来年はどんどんライヴやってくんで、よろしくね!」とKYONOが語っていた(がなっていた)が、とても久方ぶりのライヴとは思えないような迫力のバンド・サウンドである。やたら高いBPMで転がってゆくのにファンキーさも兼ね備えた、ULTRA BRAINとの共作で知られる“ILL MACHINE”にしたって圧巻のプレイだ。「ありがとう、最高です。それじゃ最後に、ジャスティスとコラボした曲をやります!」と披露されたダンサブルな“X-STEREO”は、まるでこの年の瀬にふいをついて勃発する最終戦争のようなロック・サウンドであった。(小池宏和)