2日目のMOON STAGEのトリを務めるのは、毛皮のマリーズ。まずは越川和磨(G)、栗本ヒロコ(B)、富士山富士夫(Dr)が登場し、“恋をこえろ”のイントロを弾きだすと、志磨遼平(Vo)が悠々と現れ、マイクを引っ掴んで歌いはじめた。マイクスタンドを叩き付け、「オイ!」と叫ぶその姿は、オーディエンスに喰らい付きそうだ。続けて“犬ロック”、“BOYS”と畳み掛けていく。その後「マニアックな諸君、こんばんは」と志磨が挨拶し、沸き上がるフロアに向けて「あなた方が正しいということを証明してみせます」という逞しく言うと、染みわたるような“シスターマン”へ。さらに「2009年はたくさん夢が叶いました」と、新たなリリースが決定したことを報告し、「でも悲しいこともありました」と、「天国に行った人と、みなさんと、みなさんの大切な人に捧げます」という言葉から“ビューティフル”へ。隅々までハンドクラップを起こし、その感動的な空気のまま“ジャーニー”、“愛する or die”と突っ走り、最後は“REBEL SONG”。ステージを上手に下手に動きながら、コブシを突き上げてフロアを牽引していく志磨に、誰もがすっかり惹き付けられてしまっていた。その証にアンコールが鳴り止まない。そこに照れ笑いをしながら志磨が登場。「パンクスとしてのマナーを守って下さい!」と言って“LOVEDOGS”を披露。まさに絶唱、熱演といえるパフォーマンスに、BGMが流れだしても止まない拍手。それに応えて志磨が再び現れて挨拶、最後にマイクスタンドを蹴り倒し、カッコ良過ぎるトリを締め括った。(高橋美穂)