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さあ、いよいよ最終日のGALAXY STAGEへようこそ! 一発目はなんと、犬が吠える by 五十嵐隆。今年3月のsyrup16g解散後、秋から新たな形態で徐々にライヴ活動を行っている……ということは何となく知っているが実際に観たことないという人も多いはず。五十嵐を含むバンドのメンバー4人がステージに登場し、しばしの緊張感の後に鳴り響いたのは、まだ音源化されていない名も無き名曲たち。まさに五十嵐節と言うべき、心の外側に張った膜を1枚1枚剥がしていくように繊細で危ういロックだ。kono(ギター)と奏でるギターのコンビネーションもバッチリ。ジョーコ(B)とyoko(D)による女子2人のリズム隊が、立体的なビートを生み出して楽曲にスケール感と躍動感をガツンと埋め込んでいく。そして五十嵐の歌は、あの甘くけだるい声も相変わらず最高だったが、激情をフロアの奥の奥まで突き刺していくようなエネルギーにも満ちていて圧倒された。多くのオーディエンスを重厚なサウンドに包んでは揺らした全8曲。ここで彼らの音楽への確信を抱きながら、2009年を迎えられることが何より嬉しい。そう感じた貴重なステージだった。(上野三樹)