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2007年はep2枚とフル・アルバム1枚からなる傑作3部作『The GOLDENBELLCITY』を作り出したGood Dog Happy Men。昔読んでいた絵本みたいに、美しくもどこかに恐ろしさが潜んでいるような世界観を映したようなドリーミーなサウンドは、今の日本のロックシーンでは確かに異質な存在だけど、その異質さ、イビツさがたまらなく愛おしく響いてくる。ツインドラムとパワフルなベースがその白昼夢のようなサウンド・スケープをどっしりと支え、Vo門田の搾り出すような歌声は心の琴線をじゃきじゃきかき鳴らす。新作からの曲がわりと多い今回のセットリストだったが「去年もこのMOON STAGEに出たとき、俺たちは俺たちのパレードをずっと続けていくって言ったんだけど、みんなもまわりからおかしいんじゃねえかって思われるくらい好きなことを続けてってください」と、非常に門田らしいまっすぐなメッセージを観客に伝えたあとは、昔からやってきた曲“(can you feel!?)~Most beautiful in the world~”で締めくくる。4人全員のハーモニーとカーニバルのような懐かしい温かさが空間を染め上げた、魅力的なステージだった。(林敦子)