メタリカのカーク・ハメット、あと数週間で新作制作に取りかかると語る

メタリカのカーク・ハメット、あと数週間で新作制作に取りかかると語る

メタリカのカーク・ハメットは2008年の『デス・マグネティック』以来となる新作のレコーディングに数週間のうちにとりかかると明らかにしている。

メタリカは1月26日に行われるグラミー賞授賞式では、クラシック・ピアニストのラン・ランとの共演パフォーマンスを予定しているほか、3Dライヴ映画『メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』のDVD/ブルーレイ・リリース、カークが主催するホラーと音楽の祭典フィアー・フェストイーヴィルの開催なども控えているが、カークは新作の制作作業を「あと数週間のうちに始める」と『ビルボード』誌に明かしている。

「いったん始めたらそれが最優先事項になるし、これまでずっと新作に取りかかる必要があると俺たちは語ってきたのに、それでいてずっと先送りにしてきたからすごく楽しみにしてるんだよ。アルバムに取りかかれないようにするありとあらゆる口実を使ってきたけど、もう口実も使い尽くしたというところだから、もう取りかからざるをえないんだ」

作業に取りかかるのが億劫になってきてしまうのは、アイディアが山積しているからだとカークは説明している。
「俺たちというバンドはね、アイディアに事欠くことだけはありえないんだ。まったく曲もなしにスタジオに入って途方に暮れるバンドの話を聞くと、おまえ頭大丈夫かって感じなんだよね。メタリカはそういうものじゃないんだよ。メタリカでは問題はそれとはまったく対極にあるんだ。俺たちにはアイディアがあり過ぎるからなんだ。ジェイムス(・ヘットフィールド)なんかアイディアを800個くらい抱えたまんまなんだぜ。俺は400個くらいだよ。この数字だけでも頭おかしいだろ。これをこなしていくのは手強いんだぜ」

なお、無類のホラー映画好きとしても知られるカークだが、フィアー・フェストイーヴィルについて次のように説明している。
「これは通常の、たとえば、コミック・コンヴェンションなんかとは相当に違ったものになると思うよ。俺としては一つの経験にしたいんだよね。インタラクティヴなものにしたいんだよ。ひとつの環境でもあり、雰囲気でもあるような、五感で感じ取れるようなものにしたいんだ。とにかく、俺はホラーが大好きだからね、ユニークでぞくぞくするものにしたいんだよ。カッコだけのこじゃれたものにはしたくないんだな。俺はこれに情熱を注いでるから、同じような趣味の人に俺がいつも耽ってる同じものに耽ってもらって、どれだけ楽しいか感じてもらいたいんだよ」

なお、フィアー・フェストイーヴィルは2月7日と8日にサンフランシスコのリージェンシー・ボールルームで開催される予定だが、この会場そのものが築105年で呪われているという噂も立っているいわくつきのものだとか。会場ではカークが誇る膨大なホラー・グッズ・コレクションの展示やパネル・ディスカッション、サイン会、剥製術講座などが行われるが、討論会にはスラッシュやアンスラックスのスコット・イアンなどカークのホラー仲間も参加する予定になっている。また、カーカス、デス・エンジェル、オーキッド、デス・ディヴィジョンらのライヴも予定していて、カークはメタリカ加入前に活動していたエクソダスとしてのパフォーマンスも行うという。なお、カークは来年からはサンフランシスコだけでなく、ロスアンジェルス、テキサス、シカゴ、ニューヨークと各地でもこのイヴェントを開催していきたいとも意気込んでいる。

その一方でグラミー賞パフォーマンスでのラン・ランとの共演については、1988年の『メタル・ジャスティス』からの“ワン”を演奏するとしているが、このパフォーマンスについての抱負を次のように語っている。
「アレンジはラン・ランの演奏を引き立てるものになっていくわけだけど、ラン・ランだけに光を当てるわけじゃないからね。この曲のヘヴィーな要素も俺たちはすべてやっていくよ。とにかくとんでもないピアニストだからね、ラン・ランのピアノが俺のギター・ソロと絡んだり離れたりして、俺と一緒に俺のギター・ソロを奏でていくことになったりするんだよ。これまで共演したどんな人ともそんなことを俺はやったことがないからね、ラン・ランと一緒にやることになって、どんなに少なく見積もっても、俺としてはきっとぶっとびな体験になると思うな。すごいもんになるはずだよ」
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