プッシー・ライオットのナデズダとマリア、ソチ五輪恩赦で釈放へ

プッシー・ライオットのナデズダとマリア、ソチ五輪恩赦で釈放へ

現在、騒乱罪を問われロシアで刑に服しているプッシー・ライオットのナデズダ(ナージャ)・トロコニコヴァとマリア(マーシャ)・アレキナが数日のうちにも釈放されるとの観測が強まっている。

ナージャとマーシャはエカテリーナ(カーチャ)・サムチェヴィッチらとともにプーチン大統領とロシア正教会への抗議を表明するパンク・ロック・ライヴを行い、昨年8月に騒乱罪を問われ2年の禁固刑を言い渡されているが、ソビエト崩壊後のロシアの憲法制定20周年を記念して12月18日に行われたロシア議会の恩赦により釈放が決定したと『ザ・ガーディアン』紙が伝えている。

また、今回の恩赦は来年2月から開催されるソチ冬季オリンピックに向けたロシアのイメージ改善策の一環ではないかとも考えられている。ちなみにカーチャは昨年起こした控訴審で無罪放免を認められていた。

今回の恩赦で50万人の囚人が釈放されるというが、その中には環境破壊に繋がるとしてロシアの海洋油田採掘所に乗り込んで身柄を拘留されていたグリーンピースの活動家ら30名も含まれているという。プッシー・ライオットの弁護士を務めているイリーナ・クルノワは「とても少ない恩赦だったので、わたしのクライアントが含まれていてよかったです」とロイター通信に語っている。

なお、ナージャとマーシャは公判中の身柄拘置を刑期に組み込まれて今年の6月には釈放されるのではないかと見られていた。ナージャの夫のピョートル・ベルジロフは次のように語っている。

「二人は無理もありませんが、まだ半信半疑でいます。二人が置かれているような状況にあると、議会がなんかしらの救済措置を講じるなどとはとても考えられないものなんです。決して起こりえないことのように思えるので、実際に起きているようだということに二人はとても驚いているのです」

これまでマーシャとナージャは刑務所での囚人の扱いの改善を求めて獄内ハンガーストライキを断行してきたが、マーシャは6月に『NME』に対して、2014年以前の釈放は考えにくいと語っていた。

今回の恩赦はプーチン大統領の肝いりとも言われていて、初犯や若年服役囚、幼い子供のいる女性服役囚らが対象になったというが、ロシアの人権活動団体などは恩赦の数が少なすぎると抗議している。

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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