フレディ・マーキュリーの伝記映画で主演俳優降板の理由をブライアン・メイが語る

フレディ・マーキュリーの伝記映画で主演俳優降板の理由をブライアン・メイが語る

クイーンのブライアン・メイは、現在製作中のフレディ・マーキュリーの伝記映画『Mercury』に主演するはずだったサシャ・バロン・コーエンの降板について、サシャのキャラクターが強すぎたからだと明らかにしている。

先週、新たな主演俳優として『スカイフォール』でジェームス・ボンドの上司Q役を演じたベン・ウィショーが抜擢されたことが明らかになり、監督もデクスター・フレッチャーが務めることが発表されているが、サシャの降板劇についてブライアンは次のように『ローリング・ストーン』誌に語っている。

「サシャがすっかり腹を立ててやめたというような話が出回ってるけど、全然事実とは違うから。今回は友好的に別れたんだよ。連絡は今も取り合ってるし、いい友達のまんまだよ。

ただ、僕たちとしてはサシャが主役じゃうまくいかないって結論に至ったんだよ。サシャは役者として素晴らしいんだけど、キャラクターがあまりにも強すぎて全体の中での納まりがよくないんだ。

サシャの演じる役柄はあまりにも強く前面に出てきちゃうからこの映画には向いてないんだよ。この映画でのフレディにはフレディだと信じられなきゃだめで、一瞬たりともこれってフレディじゃないよなって思われてしまったらだめなわけで、サシャだとそこがうまくいかないんだよ」

ブライアンは自分もロジャー・テイラーも当初はこの問題点に気づかなかったというが、『ヒューゴの不思議な発明』、『レミゼラブル』、『ディクテーター 身元不明でニューヨーク』など出演作を確かめていくうちにわかってきたと次のように語っている。

「すぐにはわからなかったんだよ。それにサシャもいろいろ素晴らしい考えやすごいアイディアなどを持ってきてくれたし、ものすごく情熱的にやってくれてたんだ。

でも、『ヒューゴの不思議な発明』での演技を観ているうちになんとなく気づき始めたんだよね、だめだ、これはうまくいかないなってね。まあ、あの辺の作品を観てもらえれば僕の言ってることもわかってもらえるはずだと思うんだけど。

一緒に仕事をするのはすごく楽しかったんだけど、どうしても現実的な判断もしなきゃならなくなるわけでね」

なお、ブライアンとロジャーはフレディの残された音源を使った作品制作も進めているが、こちらの作品の作業にはオリジナル・ベーシストで、現在は引退を宣言しているジョン・ディーコンは参加しないことも明らかにしている。

「残念だよね。僕たちとしてはある意味でフレディと同じようにジョンの不在も嘆きたいところなんだよね。単純に素晴らしいプレーヤーだし、本当に仲間としての絆が強かったからね。それが映画でも伝わると嬉しいなと思うよ。僕たちの仲は本当に固かったんだ」
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