リリー・アレンの“ファック・ユー”、曲名のためにSpotifyでのお薦めメールが禁止に

リリー・アレンの“ファック・ユー”、曲名のためにSpotifyでのお薦めメールが禁止に

リリー・アレンの『イッツ・ノット・ミー、イッツ・ユー』の収録曲“ファック・ユー”の楽曲名について触れたスポティファイの宣伝メールがイギリスの広告審査基準に抵触したとして発送禁止処分を受けている。

1件の苦情を受けてイギリスの広告基準協会が調査に乗り出したところ、「ファック」が使用禁止用語に当たったため、この宣伝メールの発送を禁止したという。

今回の苦情に対してスポティファイは、楽曲"ファック・ユー"が選ばれていたのはユーザーにショックを与えるような意図からではなく、あるいは物議を醸すことでスポティファイのサイトにユーザーを呼び込むためでもないと説明していて、こうした言い回しを意図的に使うことと、この楽曲が広告で使われた事情の間には明確な違いがあると語っている。

さらに、この宣伝メールの対象については18歳未満のユーザーについては受信するのに保護者の同意が必要で、13歳以下については受信登録が禁止されているので、未成年への影響は極力避けられているとスポティファイは主張している。

また、こうした宣伝メールでの楽曲のお勧めはユーザーの楽曲再生履歴をもとにしているので、メールで勧められている楽曲と似たようなジャンルの音楽を聴いたことがあるユーザーや、リリー・アレンが好きなユーザーが聴いた楽曲のデータをもとに選出されているものだとスポティファイは説明している。したがって、10代前半や児童向けの音楽しか聴いていないユーザーに対してこのメールが送られていることはまず考えられないとしていて、「ファック」という言葉に不快感を憶えるユーザーにはこの宣伝メールもまず送られていないはずだとしている。

しかしながら、広告基準協会としては「ファック・ユー」が曲のタイトルであることは全ユーザーにわかることであるとしても、ユーザーとしては通常はこのような卑語を使ったメールを受け取ることを予想していないもので、さらに広告基準協会の設定した規約でこうした卑語は禁じられているのでこの宣伝メールの発送そのものを禁止処分にしたという。

協会側は次のように今回の処分について説明している。
「スポティファイのユーザーであれば、『ファック・ユー』とは曲名のことを指していることは理解できるものだと思われますが、一般的なオンライン音楽サービスから受け取ったメールに卑語が使われていることはあまり想定されていないものとも考えます。このようなメールで『ファック』という言葉が使われていることについては、メールを受け取っている一部のユーザーの間ではそれ相当の不快感を引き起こす可能性もあると考え、この宣伝メールは広告基準規程に抵触したものとみなすことにしました」

「現状のままではこの宣伝は公になることは許されません。今後の宣伝や広告については深刻な不快感や大きな物議をかもす要素は決して含まれてはいけないことをスポティファイには通達しました」

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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