ジョン・ライドン、リアリティ番組やテレビCMへの出演を振り返る

ジョン・ライドン、リアリティ番組やテレビCMへの出演を振り返る

ジョン・ライドンはかつてテレビのリアリティ番組に出演し、バターのテレビCMにも登場したが、そうした活動がかつてのレコード会社だったヴァージンに強いられた法的な縛りのせいだったことを改めて明かしている。

ジョンは00年代に入ってから積極的にテレビへの出演を重ねてきていて、特にジャングルでのサヴァイヴァルを他の出演者らと競うリアリティ番組『アイム・ア・セレブリティ』への出演は大きな話題を呼ぶことになった。また、バター会社「カントリー・ライフ」のテレビCMも好評を博して人気となったが、こうした活動はすべて自分の楽曲の使用権を買い戻し、新たにパブリック・イメージ・リミテッド(PiL)の活動を始めるための資金稼ぎのためにやっていたことだと音楽サイトの「クラッシュ」に語っている。

ジョンはセックス・ピストルズとして最初にヴァージンと交わした契約によって楽曲の使用権などの権利を所有できない取り決めになっていたことを明らかにしていて、その関係がPiL期まで持ち越されてしまったことを次のように説明している。

「それでも俺たちは全員ピストルズの最初の契約に縛られたまんまだったんだ。そこについて改められることはなかったんだよ。素晴らしい未来が約束されていたかのように思えたその始まりから俺はもうハメられてたんだ。たとえば、ヴァージンと俺との契約は俺にとっては、音楽的な意味で袋小路に追い込まれたようなものだったんだ。がんじがらめにされたも同然だったね。俺のレコードをリリースしようともしない、俺の活動に資金も出してくれない、文字通り完全に機能停止状態に陥ったから、業界の外で金を稼いでこなくちゃならなくなったんだ」

さらにカントリー・ライフのコマーシャルについては次のように語っている。
「あのバターのCMでもらったお金が大金だったっていうことはないんだけど、でも、おかげで残っていた借金を減らすことはできたんだよ。そこからちょっとずつ這い出して、自分を抑えつけている縛りを少しずつ取り払うことができたんだ。そのうち、自分を動けなくしていた契約を買い戻すことができたわけなんだね。バターの連中とCMを作った時には俺の好きなようにやらせてくれたんだよね。連中とは一緒に仕事をしてとっても楽しめたし、お互いへの敬意がしっかり溢れた環境になってたよ。だから、いわくつきの仕事というわけではなかったんだ。ただ、連中にしてみれば、ジョニー・ロットンと一緒に仕事をするなんて相当にアナーキーなことだったんだと思うよ」

その一方で『アイム・ア・セレブリティ』については、その後のゴシップ紙での報道などはあまりにも自分の実像からはかけ離れたものになっていたとあまりいい思い出として残っていないことをジョンは語っている。

その後、ジョンは自己資金でPiLとしてのツアーを開始し、自身のレーベルを設立すると、20年ぶりの新作『This is PiL~伝説をぶっとばせ』を昨年リリースした。

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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