ジョン・ライドン、シド・ヴィシャス逮捕後に裁判費用を払ったミック・ジャガーを称賛

ジョン・ライドン、シド・ヴィシャス逮捕後に裁判費用を払ったミック・ジャガーを称賛

セックス・ピストルズのジョニー・ロットンことジョン・ライドンは、シド・ヴィシャスが交際相手のナンシー・スパンゲンの殺害容疑で逮捕された際、弁護士を手配しその費用を立て替えたザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーに対して敬意を表している。

1978年1月にセックス・ピストルズが、実質的にサンフランシスコで解散してからシドはナンシーとニューヨークに滞在していたが、ナンシーは10月12日に腹部に刺し傷を負った状態で二人が宿泊していたホテルの部屋で死体で発見され、シドはそれを受けて逮捕。殺人容疑をかけられることになった。その後シドは保釈されたが、その4か月後にはヘロインの過剰服用で死亡した。『デイリー・レコード』紙とのインタヴューでジョンは次のように当時のことを振り返っている。

「ナンシー・スパンゲンは忌々しい身の毛もよだつような人間で、自身のライフスタイルのせいで自業自得に陥った結果として死んだのであって、結果的にシドの破滅と死や、あの騒動をすべて引き起こしたのもナンシーなんだよ。俺はあのごたごたの中でずっとシドを助けようとしたし、バンドのプレッシャーにも耐えられるだろうと踏んで、ピストルズにそもそも引き込んだのも俺だから、ある種の責任も感じてたんだ。シドは結局、プレッシャーに耐えられなかったんだね。人がヘロインに手を出すのはプレッシャーに耐えられないからなんだよ。だから、シドにはかわいそうなことをしてしまったよ」

さらにジョンは次のように続けている。
「ナンシーの死はすべて謎だらけなんだよ。でも、実際には謎でもなんでもないんだ。ああいう形で薬物や麻薬に首を突っ込んだらね、なんだって起こりうるからね」

また、ジョンはピストルズのマネージャーだったマルコム・マクラレンが窮地に陥ったシドの支援をできなかったのに対して実際にサポートをしたミック・ジャガーを次のように褒め称えている。
「あの時唯一いい報せとなったのは、ミック・ジャガーが乗り込んでシドのために弁護士を連れてきてくれたことだけで、マルコムは指1本さえシドのためには動かさなかったと思うよ。実際、マルコムには何をしたらいいのかさっぱりわからなかったはずだよ。この時のことがあって、俺はミック・ジャガーという人物を気に入ってるんだ。舞台裏でミック・ジャガーが奔走してくれたという事実があったわけで、そんなミックを俺は称賛するよ。その後、ミック・ジャガーはそのことを自分から吹聴することもまったくなかったからね」

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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