HMV、経営再建策としてインディペンデントなレコードストアを参考にしてることが判明

HMV、経営再建策としてインディペンデントなレコードストアを参考にしてることが判明

今年に入って経営破綻したHMVを買収し、経営再建に乗り出しているヒルコ社幹部で現在のHMV代表のポール・マガウアンが再建策の見通しを明らかにしている。

マガウアンはNMEのブログに寄稿してこの再建策を訴えているが、その中で5つの柱を打ち出していて、在庫のクオリティの向上、インストア・パフォーマンスの充実、オンライン業務の拡充、各地方のシーンとトレンドの反映、そしてインディに強い系列販売グループ「Fopp(フォップ)」の店舗拡大を挙げている。

フォップは元々スコットランドのグラスゴーを拠点に拡大した音楽店チェーンだが、急激な拡大路線があだとなって2007年に経営破綻。その後、フォップの経営権をHMVが引き継ぎ、100以上あった店舗を主要都市の9店舗に縮小して経営を続けていたが、HMVの経営破綻後はそのままHMVとともにヒルコに引き継がれている。

フォップの拡大路線についてマガウアンは次のように語っている。

「インディペンデントなレコード・ストアの市場をいろいろ調べてきまして、参考にできることが多々あることがわかってきて、それはフォップの展開で実現できると踏んでいます。ブランドとしてはHMVとはかなり毛色が違いますし、今後はフォップの店舗拡大を打ち出していこうと思っています」

さらにHMVでのインストア・イヴェントについては今月の後半にも世界で最もメジャーなアーティストの登場を発表するとマガウアンは明らかにしている。

「10月18日頃には、新しく新装開店しましたオックスフォード・ストリート383番地の店舗に世界でも最もビッグなアーティストに登場してもらうことを発表します」

HMVは旗艦店を9月28日にオックスフォード・ストリート383番地に戻して、新しく営業している。HMVは1921年にこの所在地で開業したが、2000年に移転していた。383番地の店舗では、かつてブライアン・エプスタインがザ・ビートルズのデモ用のディスクをカッティング制作し、そのディスクを1962年にEMIに持ち込んでジョージ・マーティンに会い、ビートルズのレコード契約に繋がったことで知られている。

HMVは今年1月に1億7600万ポンド(約255億円)もの負債を抱えて経営破綻したが、その後経営再建に乗り出し、現在はイギリス国内で140店舗を運営している。

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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