カニエ・ウェストはヒップホップの可能性を拡げていくためのインスピレーションだとリック・ルービンが語る

カニエ・ウェストはヒップホップの可能性を拡げていくためのインスピレーションだとリック・ルービンが語る

本日オフィシャル・サイトとiTunesなどのデジタル配信サービスを通して新作『イーザス』をリリースしたカニエ・ウェストだが、アルバムのエグゼクティヴ・プロデューサーを務めたリック・ルービンは、カニエはヒップホップの枠に捉われない真のアーティストだと『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙に次のように語っている。

「カニエはヒップホップという広い範疇の中でたまたま活躍している真のアーティストなんだよ。だから、カニエはヒップホップにおける典型的なメッセージのあり方などに捉われることもないんだ。ヒップホップはカニエの貢献によってより壮大で、個人的な表現にもなったわけで、カニエの作品はこれからも他のアーティストがヒップホップの可能性を拡げていくためのインスピレーションとなっていくだろうね」

また、土壇場でカニエから声がかかったというリックはカニエがミニマリズムを目指したがっていたことやそれにしたがってリックが"Bound 2"という曲を完全に作り変えたことを次のように説明している。

「カニエは剥き出しになったミニマリスティックな方向を音で取りたがっていたんだ。だから、なにを重ねられるかということより、なにを抜き出せるかということをいつも考えてたんだよ。その典型的な例が"Bound 2"となった曲になるかな。この音源をカニエが初めてぼくに聴かせてくれた時、これはまだ普通のR&Bになっていて、アダルト・コンテンポラリーなサウンドになっていたんだよ。カニエには、そういう音と自分が探してきて気に入ってた、かなりイケてるサンプリングを組み合わせたいというアイディアがあったんだけど、ぼくはR&Bの要素の方をすべて削って行って、コーラスでは単音のベースラインだけを残してスーサイドのようなエッジをカニエと作り出していったんだよ」

カニエはまた先頃リックと"I Am a God"という楽曲で作業を重ねている様子を捉えた30秒ほどのクリップを公開しているが、ここではカニエがヴォーカルをアカペラで録っている様子や、リックと話し合うカニエの姿などが紹介されている。カニエとのやりとりでリックは「札束を重ねようと腐心する」というフレーズが「わかりやすくていい」とコメントしている。

"I Am a God"のクリップはこちらから→

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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