ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、バナナのアルバム・ジャケットを巡ってアンディ・ウォーホル側と和解

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、バナナのアルバム・ジャケットを巡ってアンディ・ウォーホル側と和解

ルー・リードやジョン・ケイルの活躍で知られるザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの1967年のファースト『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ』のジャケットのバナナの図案の使用権をめぐって、訴訟で争っていたヴェルヴェエット・アンダーグラウンドとアンディ・ウォーホル・ヴィジュアル・アーツ基金が和解に応じたことが明らかになっている。

『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ』のジャケットはこのアルバムのプロデューサーを務めたポップ・アートの巨匠アンディ・ウォーホルが手がけたことで知られているが、昨年、アンディ・ウォーホルの作品の使用権を管理するアンディ・ウォーホル基金がiPadやiPhone用の保護カヴァーなどの商品の図案としてメーカーによるこの作品の使用を認めたところ、バンド側がこれに対して訴訟を起こしていた。元々バンド側はジャケットとしてあまりにも有名なこの図案はほとんどヴェルヴェット・アンダーグラウンドと同義語のようなものになっていて、このイラストについてはバンドにも商標権があると主張していたが、1審ではバンドには商標権を主張するに足る著作権をこの図案に対して所有していないとして、バンドの訴えを退けて敗訴となっていた。

バンドはその後もウォーホル基金に対して商標権侵害で訴えを起こしていたが、5月29日にニューヨーク連邦裁判所はバンド側とウォーホル基金が示談による合意に達したため、訴えが取り下げられたことを発表したと『ビルボード』誌が伝えている。和解の条件などは明らかになっていない。

バンドはこれまでウォーホル基金に対してバンドとバナナの図案がほぼ同義だと世間的に認められている以上、図案についての商標権も持っていることになり、ウォーホル基金は過去における図案の商品ラインセンス契約の収入の一部をバンドに対して商標使用料として譲るべきだと主張していた。これに対してウォーホル基金は、バンドが1972年に解散していて、商標権というのは営業活動が現在に至っても継続していなければ成立しないと反論していた。

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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