ロジャー・ウォーターズ、イスラエルでのライヴをボイコットするよう呼びかける

ロジャー・ウォーターズ、イスラエルでのライヴをボイコットするよう呼びかける

元ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズは、パレスチナ国際連帯運動へのサポートの一環としてイスラエルでのパフォーマンスをボイコットするように様々なミュージシャンに持ちかけていることを明らかにしている。

パレスチナ問題の情報サイト、『エレクトロニック・インティファーダ』の取材に応えたロジャーはボイコットこそが「イスラエル政府がイスラエルや占領地域において行なっているアパルトヘイト的な支配に対して最も効果的なアプローチだ」と語っている。

また、80年代に南アフリカのアパルトヘイト政策反対の機運を生む、大きなきっかけとなったシングル"サン・シティ"と似たような趣旨のシングルを制作したいとロジャーは語っていて、"サン・シティ"の中核メンバーとなったブルース・スプリングスティーンのEストリート・バンドのスティーヴ・ヴァン・ザントにも声をかけるつもりだと明かしている。さらにロジャーは「音楽業界の同僚のみんなにイスラエルへのボイコット、剥奪、制裁を目指す対イスラエルBDSキャンペーンに参加するように呼びかける公開書簡」を近く発表するとも明らかにしている。

「イスラエルはとうに暴走しているし、現地まで赴いてヴァイオリンを弾いたところであまり効果はないと思うんだ」と語るロジャーは、具体的にどういうアーティストに声をかけているのかは明らかにしていない。ただし、昨年末にイスラエル国防省の招きを受けていたスティーヴィー・ワンダーがディナーでの演奏を断ったことを運動の大きな支えとなっていると説明している。

「今、イスラエルの軍のために演奏を提供することは、黒人のデモ隊が警察の発砲に遭い、60人以上が命を落とした1960年のシャープヴィル虐殺事件の翌日に南アフリカのヨハネスブルグで警察のリクエストに応じてライヴをやるのと同じような意味を持つという手紙をしたためて送ったんだ。特に国連の平和大使でもあるスティーヴィーにとっては、あまりいい選択にはならないだろうとね。それにぼくだけじゃなくて、デズモンド・ツツ(南アフリカのアパルトヘイト撤廃に貢献した精神的指導者で牧師)もスティーヴィーに同じような手紙を書いたみたいで。おかげでスティーヴィーはイスラエル側に連絡を入れて、招待の趣旨がよくわからないと伝えたらしいんだよね」

ロジャーはカタールのニュース放送局アルジャジーラにもかつて次のように自身の反イスラエル信条を語っている。

「イスラエルには南アフリカに対して反対していたのとまったく同じ理由から反対しているんだよ。イスラエルは、差別による二重支配体制を強いているからなんだ。イスラエル支配下の土地では通行許可証を持ち歩かなきゃならなくて、それにはユダヤ系かアラブ系のどっちなのか明示されてるんだよ。そんなの狂ってるね」
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