ビーチ・ボーイズの初期20年の手書きの原稿や楽譜、グッズなど史上最大規模のコレクションがオークションへ

ビーチ・ボーイズの初期20年の手書きの原稿や楽譜、グッズなど史上最大規模のコレクションがオークションへ

ザ・ビーチ・ボーイズがデビューしてから20年ほどの活動をさまざまな形で記録した文書や記念品などの膨大なコレクションが来月ロンドンでオークションに出されるという。

今回売りに出される関連書物は元々2000年にフロリダ州で所在が明らかになったのもので、音楽関連の文書のコレクションとしてはこれまでオークションに出品されたものの中では最大規模の数と豊富さを誇るという。内容は150曲分に及ぶ手書きの原稿や楽譜、レコード契約、未公開写真、手書きの歌詞や手紙などが含まれているという。

最低落札価格も700万ポンド(約10億2900万円)近い額が設定されていて、落札が成立すると、そのままこのようなコレクション一式について支払われる価格として史上最高額を記録することになる。今回のコレクションは2000年に行われた倉庫施設のオークションの際に存在が明らかになり、その後権利関係でこじれていたが、持ち主であった企業の売却とともに別の企業へと売り渡されていたという。

ビーチ・ボーイズ研究家のアラン・ボイドによれば、次のように今回のコレクションについて語っている。

「この歴史的なコレクションにはビーチ・ボーイズの楽曲の版権をめぐる資料のほか、手書きの音楽作品や権利関係をめぐる貴重な文書、活動初期のプロモーション・グッズや個人の持ちものなど、この伝説的なグループの内部事情へのかけがえのない洞察をもたらすものとなっています」

「たとえば、ブライアン・ウィルソンとマイク・ライヴが署名した1968年の"ドゥ・イット・アゲイン"のオリジナル作曲家合意書や、"ヘルプ・ミー・ロンダ"の著作権管理事務所が作成したオリジナルの楽譜、"グッド・ヴァイブレーションズ"についてアメリカ議会図書館がビーチ・ボーイズに対して発行した著作権認定証など、こうした書物は、作成された60年代だったら想像できないような価値や重要性を今や持っているのです」

ビーチ・ボーイズは今回の出品については知っているとしているが、何もコメントは出していない。また、今回のコレクションが見つかった倉庫にどうしてこれだけのものが保管されていたのかもわからないとしているが、80年代からこの倉庫に保管されていたと言われている。

今回のオークションを取り仕切るフェイム・ビューロー社のテッド・オーウェンは次のように語っている。

「今回のコレクションが見つかったことは、現代音楽史にとっては最大の発掘のひとつとなったと言ってもいいかもしれません。ビーチ・ボーイズのクリエイティヴィティを記録面から支える資料としては、オークションに出されてきたものとしては最大級の規模ですし、最も価値ある内容となっています」

なお、コレクションはオークション前の4月15日と17日にニューヨークとロンドンで一般公開される。

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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