クイーンのブライアン・メイ、今年の夏に英国で予定されているアナグマ駆除への反対を訴える

クイーンのブライアン・メイ、今年の夏に英国で予定されているアナグマ駆除への反対を訴える

クイーンのブライアン・メイは世論やイギリス議会、科学者らの反対を無視して、今年の夏に予定されている大規模なアナグマ駆除について『ザ・ガーディアン』紙との動画インタヴューで憂慮している。

イギリスでは牛結核流行の対策として、この結核菌をアナグマが伝染させているとして、その駆除を試験的に実施する計画を政府が打ち出している。しかし、メイや動物保護団体らや一部の研究者はアナグマと牛結核には直接の関係はないと指摘していて、イギリス固有の野生動物で国民的人気も高く、しかも、保護指定も受けているはずのアナグマの保護を訴えている。

「この政策を強行したところで10年後にだって牛結核はなくならないだろうし、結局、これは『わたしたちはなにかやってる、行動は起こしてる、これって男らしいだろ、アナグマどもをぶっ殺してきてやるぜ』ってひけらかしているだけの話なんですよ。でも、これはイギリスの野生動物にとって悲劇になるし、酪農家のみなさんにとっても悲劇になるんですよ。というのは、これによって酪農家と、これを見過ごすつもりのない一般大衆との間に大きな溝が生まれることになるからなんです」

ブライアンは政府主導による間引き政策を「とても残念だ」としていて、実行したところでアナグマのせいにされている牛結核の撲滅に寄与することはないだろうと指摘している。

「確かに対策は必要です。これはひどい疫病で、酪農業界にとっては業界全体と動物たちを脅かすものになっていますが、これが正しいやり方ではありません。やるべき方法は、アナグマも牛もワクチンで予防することです。普通に健康なアナグマもむやみに数千頭も殺処分する代わりに、ぼくたちが提案しているのはそういうやり方なんです」

なお、ブライアンはイギリスの議会でも上院では92パーセントの国民が駆除に反対しているという調査が明らかになり、下院では駆除の反対を表明する評決が取られたが、それでもなお政府はこの政策を推し進めようとしていると語っている。

なお、ブライアンは先頃、ブラック・サバスのトニー・アイオミとリスナーがトミーのギター・リフに自分で歌をつけるカラオケ・アルバムを準備しているとも語っている。

ブライアンのインタヴュー動画はこちらから→
http://www.guardian.co.uk/environment/video/2013/feb/27/badger-culls-tragedy-brian-may-video

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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