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    ローリング・ストーンズの50周年記念ライヴ2発目レポート。エリック・クラプトンやフローレンス・ウェルチが客演

    ローリング・ストーンズの50周年記念ライヴ2発目レポート。エリック・クラプトンやフローレンス・ウェルチが客演

    ザ・ローリング・ストーンズは11月29日にロンドンのO2アリーナで2回目の50周年記念ライヴを行った。

    25日のライヴと同様、セットはヒット曲で構成された内容になって、元メンバーのビル・ワイマンとミック・テイラーも加わり、今回は客演にエリック・クラプトンとフローレンス・アンド・ザ・マシーンのフローレンス・ウェルチを迎えたものになった。

    ライヴは午後8時30分直前に開始し、冒頭はジョニー・デップ、ピート・タウンゼントらがストーンズについて語るビデオがまずは紹介され、その中でイギー・ポップは「あんなにね、噛みついてくるような連中や、面の皮が厚い連中はそれまで誰も観たことなかったんだよ! やられたね!」と語り、さらに「キースのギターのサウンドときたら、まるで鯖でぶっ叩かれたような感じだったよ」とビデオでコメントした。

    ビデオが終わると、ゴリラの仮面を被ったパーカッション隊が登場し、その後ステージにバンドが登場すると会場に詰めかけた客全員が総立ちの状態に陥った。

    この日、冒頭を飾ったのは"一人ぼっちの世界"で、その後はジョン・レノンとポール・マッカートニーの作曲による"アイ・ワナ・ビー・ユア・マン"を披露し、シルヴァーのジャケットを羽織ったミックは「まったくこりゃ古い曲だね。ほとんど遺跡っていう世界だよ。あの頃牛乳は大瓶で3ペンス、パン1斤で6ペンス、コンサート・チケットの値段は……おっと、これはやめとくか」とおどけてみせた。

    ミックはその後、25日のセットはあれでも実は短縮されたものだったことを明かし、次のように続けてみせた。「今日はね、ぼくたちも落ち着いてるよ。たぶん、セットも全部やれるし。でも、この間は長くやり過ぎて10万ポンド(約1350万円)も罰金払わされたんだよね。10万ポンドといったら……実は、チケットたった10枚分か」。

    フローレンス・ウェルチは深紅のヴェルヴェットのスーツで"ギミー・シェルター"に登場し、ミックと向き合う形でデュエットを披露し、25日にはメアリー・J・ブライジが歌った同じパートを歌い上げた。パフォーマンスが終わるとフローレンスはバンド全員とひとりひとりと抱き合ってキスをしてからステージを去った。

    その後、ミックは会場のあるグリニッジが自身とキース・リチャーズが育った近郊のダートフォードに近いことについて「キースとぼくが育ったダートフォードとここは近いんだよ。でも、駅でレコードを交換した頃からはずいぶん遠いところまで来た気がするね。キース、あの時のボー・ディドリーのレコード、まだ持ってる?」と触れてみせた。

    また、それに続いた"レディ・ジェーン"のアコースティック・ヴァージョンの演奏ではキースとロニー・ウッドは腰を掛けてアコースティック・ギターを演奏し、ミックは演奏の後に「これは相当長い間、演奏してきてなかったね……公ではね」とコメントした。

    その後、ミックはエリック・クラプトンを紹介し、"シャンペン&リーファー"でエリックがブルース・ギターを披露し、これに促されてキースはこの日、最初のギター・ソロを披露することになった。

    ステージはストーンズのベロ・ロゴマークを模した作りになっていて、客席へ伸びた花道もベロの輪郭を象ったものになっていて、背後には巨大なヴィジョンを備えていた。

    "ミス・ユー"ではミックはギター演奏を披露し、それに続いてバンドは"ワン・モア・ショット"と"ドゥーム・アンド・グルーム"と新曲を2曲たたきつけた。

    93年まで在籍したオリジナル・ベーシストのビル・ワイマンは"イッツ・オンリー・ロックンロール"と"ホンキー・トンク・ウーマン"でバンドとの共演を果たした。

    メンバー紹介コーナーでミックは「ライヴが終わったらすぐ先のインディゴ・クラブでみんな集結してるから」と冗談を飛ばし、その後、一番の歓声を受けたキースは自身がヴォーカルをとる"ビフォア・ゼイ・メイク・ユー・ラン"を披露した。

    元ギターのミック・テイラーは"ミッドナイト・ランブラー"でそのギターの妙技を披露することになった。

    アンコールは声楽隊のコーラスによるイントロで始まる"無情の世界"で幕を開け、それに続き"ジャンピン・ジャック・フラッシュ"と"サティスファクション"が演奏されたが、"サティスファクション"は時間的な制約のため短い演奏となった。

    セットリストは以下の通り:
    'Get Off My Cloud'
    'I Wanna Be Your Man'
    'This Could Be The Last Time'
    'Paint It Black'
    'Gimme Shelter'
    'Lady Jane'
    'Champagne And Reefer'
    'Live With Me'
    'Miss You'
    'One More Shot'
    'Doom And Gloom'
    'Honky Tonk Woman'
    'Before They Make Me Run'
    'Happy'
    'Midnight Rambler'
    'Start Me Up'
    'Tumbling Dice'
    'Brown Sugar'
    'Sympathy For The Devil
    'You Can't Always Get What You Want'
    'Satisfaction'

    フローレンス・ウェルチが共演する"ギミー・シェルター"はこちらから→
    http://www.youtube.com/watch?v=eQiEVoeawRs&feature=player_embedded

    (c) NME.COM / IPC Media 2012
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