神奈川県川崎市宮前区が、区政30周年を記念しヘヴィメタルを活用したまちづくりを計画する新プロジェクトをスタートさせている。

このプロジェクトは「宮前重金属発掘計画」と呼ばれるもので、セックス・マシンガンズのリーダーANCHANGらも計画に参加している。プロジェクトのリーダーを務める映像作家の井上秀憲は、今回の経緯を次のように語っている。

「セックス・マシンガンズの“雨の川崎”のプロモーションビデオを私が製作したのですが、せっかく川崎が舞台の曲ですし宮前区在住の方もビデオに出演されていますので、この曲を宮前区でもPRしてもらいたいと地域振興課に相談をしたんです。すると、ちょうどそのときに地域振興課の中で区民を巻き込んだ音楽イベントを開催する話が持ち上がっていて。やがて地域振興課の方と色々な話をしているうちに、ヘヴィメタの持つメッセージ性の強さや、がむしゃらに前ヘと突き進む力強さが、イベントのコンセプトともマッチしているということになり、“ヘヴィメタで町おこしをしてみよう”ということになったんです。現在進行中なのは、セックス・マシンガンズのANCHANGに協力してもらった脱法ドラッグ撲滅キャンペーンと、宮前鉄男（宮前メタルマン）発掘プロジェクトです。このメタルマン発掘は『宮前重金属発掘計画』の軸のひとつ。特定のジャンルに魂を込め限界に挑戦する人、己の道を貫き生きている鋼鉄の魂を持つ人などを宮前区民のなかから公募し、その人の活動を広く世の中にPRするのが目的です」

11月18日（日）には“ヘヴィメタルでまちづくりができるか”をテーマとした『メタリックフォーラム』を宮前市民館大会議室で開催。こちらは入場無料なので誰でも自由に参加できる。当日はへヴィメタのドキュメント映画の上映会や、今後計画しているさまざまなイベントの概要などが石澤桂司・宮前区長も交えて発表される予定。
なお、このプロジェクトには税金は使われておらず、事業売上や寄付などで運営されている。

●フォーラム情報
「宮前重金属発掘計画メタリックフォーラム」
日程：11月18日(日)
時刻：15:00開場
　　　16:00 第一部開始(映画上映会)
　　　18:00 第二部開始(討論会他)
　　　19:30 終了予定
場所：宮前市民館大会議室(1F)
入場料：無料

■第一部：映画上映会
上映作品：「メタル ヘッドバンガーズ・ジャーニー」 2005年　カナダ
監督：サム・ダン　　協力：ファントム・フィルム
ヘヴィメタルに魅せられた監督が世界各国を周り、メタルカルチャーのルーツに迫るドキュメンタリー作品。ブラックサバス、アイアンメイデン、モトリークルー、モーターヘッドなどヘヴィメタルのビックアーチストも出演。
「なぜ“メタル”は嫌われ非難されるのか?」
人類学者でもある監督サム・ダンが、ファッションやファンの生態、宗教との関連など、バカバカしくも、真剣に調べ上げ、メタルのルーツを紐解いていく。この作品を見れば、ヘヴィメタルとは何かがわかってもらえることでしょう。

■第二部：メタルフォーラム
「メタルでまちづくりはできるのか？」
パネラー(予定)
ANCHANG(ミュージシャン SEX MACHINEGUNS)
難波弘之(ミュージシャン/東京音楽大学教授)
平山雄一(音楽評論家)
千葉晋也(まちづくり専門家/石塚計画デザイン事務所)
村瀬成人(宮前区まちづくり協議会委員)
石澤桂司(宮前区長)

「ヘヴィメタルで本当にまちづくりは出来るのか?」「どんなまちづくりが出来るのか?」
音楽、町づくりの専門家が徹底討論し、宮前区の未来を考えます。
一般の方からの質疑応答コーナーも設けますので、是非参加して、
皆さんの意見をぶつけてください!!