ビートルズのデビュー50周年を祝う復刻盤シングル"ラヴ・ミー・ドゥ"リリース

ビートルズのデビュー50周年を祝う復刻盤シングル"ラヴ・ミー・ドゥ"リリース

10月5日はザ・ビートルズがファースト・シングル"ラヴ・ミー・ドゥ"をリリースした日であり、今年はそのデビュー50周年という記念すべき日になるが、イギリスではこの7インチ・アナログ・シングルのデビュー盤が復刻してリリースされる。

このシングル"ラヴ・ミー・ドゥ"はかねてよりレア・アイテムとなっていた盤で、それはデビュー盤だからというだけではなく、シングルのファースト・プレス盤だけがリンゴ・スターがドラムを叩いている音源になっているため。ファースト・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』に収録されている"ラヴ・ミー・ドゥ"はリンゴではなく、アンディ・ホワイトというセッション・ミュージシャンがドラムを担当している。

当時、プロデューサーのジョージ・マーティンは"ラヴ・ミー・ドゥ"のレコーディング・セッションでリンゴの技量に不安を覚えており、1962年9月4日のセッションではリンゴのドラムで"ラヴ・ミー・ドゥ"をレコーディングしたが、9月11日に行われたセッションではアンディ・ホワイトをスタジオに呼んでレコーディングが行われた。リンゴは4日のセッションでは複数のパーカッションを同時に演奏しようと、マラカスでハイハットを刻んでみるなど、その後のパンクやポスト・パンクを思わせる果敢なアプローチを試みたそうだが、こうした姿がマーティンに不安をもたらしたとも言われている。

最終的に"ラヴ・ミー・ドゥ"は11日のアンディ・ホワイト・ヴァージョンが使われることになったが、リリースされてみるとなぜか、シングル"ラヴ・ミー・ドゥ"のファースト・プレス分だけ、音源が4日のリンゴ・ヴァージョンに差し替えられてしまっていた。セカンド・プレスからはアンディ・ホワイト・ヴァージョンに戻され、その後リリースされたデビュー・アルバムもアンディ・ヴァージョンが収録された。リンゴ・ヴァージョンはその後、長く聴けなくなっていたが、シングルやEP、レア音源集をまとめた『パスト・マスターズ』にようやく公式に収録されることになった。

なお、ビートルズ・デビュー50周年を祝って世界各地で様々なイヴェントが開催されており、地元リヴァプールでは"ラヴ・ミー・ドゥ"の大合唱大会が行われるとエグザミナー・コムが伝えている。1200人以上の参加がすでに見込まれているというこのイヴェント、実は同時にギネス・ブック記録にも挑戦するそうで、無事行われたら、合唱のために集まった人の数の世界記録の897人を塗り替えることになるという。場所はリヴァプール港のクルーザー・ターミナルで行われ、ポール・マッカートニーも観覧する予定になっている。

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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