ジョン・ライドン、『勝手にしやがれ!!』35周年記念再発盤の盛り上げキャンペーンを批判

ジョン・ライドン、『勝手にしやがれ!!』35周年記念再発盤の盛り上げキャンペーンを批判

10月31日に『勝手にしやがれ!!』の35周年記念再発盤をリリースするザ・セックス・ピストルズだが、ジョニー・ロットンことジョン・ライドンはこの再発をめぐる盛り上げに強い違和感を表明している。

今回の再発ではリマスタリングの上、CD2枚組の通常盤のほか、ヴィデオやインタヴュー、写真やグッズなども含めたヴァージョンもリリースされるがジョンはまともな形で再発されるのは嬉しいとしながらも、リリースに向けた盛り上げには距離を置きたいと語っている。

特に今年の5月にシングル"ゴッド・セイヴ・ザ・クィーン"がエリザベス女王の即位60周年祝賀期間に再発され、チャート1位に押し上げようというキャンペーンが張られた時に感じた居心地の悪さについては次のように語っている。

「あれは最初から変な感じだったよ。作品がまともな形で再発されるのは構わないし、いいことだと思うけど、まやかしの達成目標を設定していかにも1位になりたがってる顔をするような、くだらないナンセンスは嫌いだね。どういうことなのって感じだよ。俺はこれまでただの1度も1位になろうとしたことなんてないんだぜ。ただの1度もだよ。これまでずっと生きてきて1度もないって言ってるんだよ。それなのになにを考えてんだか。これについて俺は連中とはいつでも全面対決姿勢だからね」

さらにジョンはこう批判している。「本当に馬鹿げてるよ。このアルバムの精神を全部それで台無しにしようとしてるんだぜ。これはね、キッスじゃないんだからさ」。

「ツアーについても数百万ポンド(約数億円)単位のオファーも来てるんだよ。でも、どんな値段でもやりたくないね。もちろん、もらったお金についてはいろいろ使いみちはあるんだろうけどね、でも、もうそのレヴェルじゃやれないかな。あいつらのためにはもう曲を書けないからさ。俺はもうその先に行っちゃってるんだよ。もう終わったことなんだ」

「連中と一緒にやっててなんの進歩も感じられないからさ。みんなはまだ30年前の袋小路にはまったまんまで、そこから成長してないんだよ。それなのに俺がまた10歩引き下がって、今自分がやってるすごく健全な活動をふいにすることを期待されるんだとしたら、それじゃあ俺にとってあまりにも不公平ってもんだよ。ユニバーサルにまともなセンスがあったら、ピストルズじゃなくて、PiLと契約してたはずなんだけどね」

ジョンは自ら率いるパブリック・イメージ・リミテッド(PiL)としての20年ぶりの新作『This is PiL~伝説をぶっとばせ』を今年の5月にリリースしている。

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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