ブライアン・メイ、イギリス政府が計画している牛結核対策のためのアナグマ大量駆除を激しく批判

ブライアン・メイ、イギリス政府が計画している牛結核対策のためのアナグマ大量駆除を激しく批判

イギリスの酪農業者を悩ませているという牛結核対策としてイギリス政府が計画している試験的なアナグマの駆除について、クイーンのブライアン・メイが大々的に批判している。

イギリスでは牛結核の流行の対策として、この結核菌を伝染しているといわれるアナグマの駆除を試験的に実施する計画が進んでいるが、9月18日にブライアンはBBCテレビのニュース番組に出演して次のように訴えた。

「この病気は牛から牛へと伝染しているんであって、アナグマから伝染しているわけじゃないんだよ。これはすごく不公平な状況だよ。アナグマはもう相当昔からこの問題の標的にされてきて、酪農関係者はすでに何年も何年もアナグマを殺し続けてきてるんだよ」

さらにブライアンはこう続けている。「これまで調査されてきた科学的な証拠もすべてね、たとえばISG(独立調査団)の実験では1万1先匹のアナグマが殺されてきたけれども、それによって牛の間での牛結核予防のためには意義のある貢献は見いだせなかったという結論に至っているんだからね。もう完璧に明らかなんだよ」

またブライアンは9月17日にもチャンネル4テレビのニュース番組に出演し、「本当にむごくてひどい悲劇が始まろうとしている」とも訴えている。

イギリス政府はアナグマの駆除の実施によって効果があるかどうか確かめるために試験的な駆除を認可していて、6週間続けられることになっている。ブライアンは英国動物虐待防止協会など様々な団体と共にアナグマ駆除反対を訴える組織体、チーム・バッジャーの発起人ともなっている。なお、2001年の口蹄疫問題の影響でイギリスでは多数の牛が殺処分されていて、この時に大量に買い付けた新しい家畜の一部が牛結核に感染していたのではないかと指摘する学者もいる。現在、スコットランドでは牛結核が撲滅されたとEUに認定されていて、ウェールズではアナグマ検疫策が考慮されているという。ちなみにアナグマはイギリスでは国民的に愛されている野生動物で保護指定も受けている。

チャンネル4で酪農家とともにニュース番組に出演したブライアンの動画はこちらから→
http://www.youtube.com/watch?v=ibogahMnt6A&feature=player_embedded
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