ザ・フーは33年前の1979年に中止になったライヴのチケットを持っている人をライヴに招待するという。
先頃、秋からの『四重人格』北アメリカ・ツアーを発表したザ・フーだが、このツアーの最終公演となるのが来年の2月26日にロードアイランド州プロヴィデンスで行われるライヴ。実はここは1979年にザ・フーが公演を予定していたものの、中止となった会場だった。
原因は、そのライヴの直前にオハイオ州でのライヴで起きた将棋倒しによって11名の観客が圧死するという事件があったからで、当時のプロヴィデンスのブッチ・チアンチ市長はライヴの中止を命じ、それ以後、ザ・フーはプロヴィデンスを訪れたことがなかった。
33年ぶりにザ・フーが戻ってくるのを記念して会場の支配人ローレンス・レポールは1979年のチケットをまだ持っている客については、入場を認めることを7月19日に発表した。
「どこかで、こっそりと、誰かがチケットを大事にとってあるかもしれないんだ。問題は、それを手放すつもりがあるかどうかなんだ。でも、あるのなら、ぼくたちはそれを引き取るよという話なんだ」
レポールはそうラジオで訴えかけて、チケットを持っていたらぜひ連絡を入れてほしいと伝えたが、その後、誰も名乗り出ていないという。実際、1979年のライヴのチケットは相当数が当時、払い戻しされたそうだ。
なお、1979年のライヴでは最も高額なチケットで14ドル(79年当時のレートで2500円)だったが、今回のライヴは57.50(約4500円)ドルから127.50ドル(約1万円)の価格帯になっているという。なお、今もルポールは79年のチケットを受け付けていて、そのチケット分の金額だけロードアイランド州のスペシャル・オリンピックスに寄付するとしている。
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