ジョン・ライドン、ピストルズのオリンピック閉幕記念ライヴ出演拒否の真相を語る

ジョン・ライドン、ピストルズのオリンピック閉幕記念ライヴ出演拒否の真相を語る

5月28日についにパブリック・イメージ・リミテッド(PiL)としての新作『This Is PiL』をリリースするジョン・ライドンだが、8月12日にブラーがヘッドライナー出演するハイド・パークでのオリンピック閉幕記念ライヴ・イヴェント、ベスト・オブ・ブリテンにセックス・ピストルズとして出演を依頼されたもののそれを断った経緯を明らかにしている。

「ピストルズの言っている内容よりも検閲の方が優先されてたんだよな」とジョンは出演拒否の原因は検閲にあったと『ビルボード』誌に語っている。「イギリスの素晴らしさを祝うってことになったら、ピストルズの正直さもそこに入ってくるものだと思うんだけどね。どんな曲でも歌詞の言葉の検閲を行ったら、そこで誠実さがもう殺されるし、俺にはそれが我慢ならなかったんだ。あの連中とは一切かかわりを持ちたくなかったんだよ」。

ビルボード誌では具体的になにが検閲対象になったのかをジョンは明かしていないが、NMEとの取材では、主催者側が"プリティ・ヴェイカント"の歌詞の発音に特に神経質になっていたことを明かしている。実はこの曲、ジョンが「ヴェイカント」の特に「カント」を強調して歌うのが特徴で、英語だとこれが女性の陰部の俗称として聴こえることで有名な曲でもある。そこで主催側はどうにかしてジョンに「ヴェイカント」をその意として聴こえないように歌わせたがったのだが、それをジョンが突っぱねたというのが真相らしい。

「昔と較べて世の中もずいぶんと保守的になったようだね」とジョンは『ビルボード』誌に語っている。「あれだけ俺たちが戦ってきたものがまたしっかりいつの間にか戻ってきてふんぞり返ってるんだ。もし、言葉というものを否定するんだとしたら、それは人間が最も誇るべきものをそのまま否定することにもなるんだよ。俺たち人間の種としての最大の達成は言葉を持ったということなんだからね」
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする