大手SNSサイトのフェイスブックが株式公開の申請を行い上場を計画していることが2月1日に明らかになったが、これによってU2のボノは世界で最大の資産を持つロック・スターとなる可能性がある。
ボノは自身の資産運用会社エレヴェーション・パートナーズを通してフェイスブックの株式を全株式の1.5パーセント取得していて、今年の後半にフェイスブックが実際に上場されるとボノのフェイスフックの株式はほぼ10億ドル(約770億円)もの値をつけることになるという。
ボノは2009年にエレヴェーション・パートナーズを通してフェイスブックの未公開株を買い付けているが、約9000万ドル(約69億3000万円)前後の資金を投じたとされている。
この上場によってボノの資産総額は額面だけで11億ドル(約847億円)相当になり、3億ドル(約231億円)ほどの差をつけて現時点ではロック界で最大の資産を誇るポール・マッカートニーの資産を超えることになるという。
とはいえ、それだけの巨額な資産がすぐにボノの手に入るわけではなく、株式は損切のための一斉売却を禁じる約款付で、また、日毎に乱高下に見舞われる危険もはらんでいる。ボノは実際に一部を売却した時には資金の一部をアフリカでの人道的な援助も携わっているチャリティ団体に回すものとみられている。
ボノとエレヴェーション・パートナーズがフェイスブックへの投資を当初行った時には金融メディアはこぞってフェイスブックの収益力とこの投資について懐疑的な論調だった。実際、エレヴェーションのほかの投資については裏目にも出ていて、そうしたものの中にはフォーブス・メディア、パーム、Move.comなどの株式も含まれる。
フォーブス・メディア株は買い付けから3年の間に7分の1に値を下げていて、Move.comへの1億ドル(約77億円)はすでに50パーセントの損失を出しているという。パームへの投資も損失が出ていたが、同社がヒューレット・パッカードへ売却されたことで、かろうじて損は出さないところまで戻したとか。
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