フー・ファイターズのデイヴ・グロール、どのアルバムもアデルの『21』並みによければ音楽業界は絶好調になると語る
2012.01.11 15:30
3月から日本・オーストラリア・ツアーに乗り出し、現時点では新作制作にとりかかっているとほのめかしているフー・ファイターズだが、ヴォーカルのデイヴ・グロールは世の中のアルバムがすべてアデルの『21』くらいよかったら、音楽業界は盛り上がりまくるはずだと語っている。
デイヴはレコードのセールスや業績不振は音楽への興味や関心の減退ではなく、むしろ音楽作品の出来の不調が原因だとビルボード誌に説明していて、いつだって人々は「素晴らしいアルバムは買うものだ」と語っている。なお、『21』は先頃、2011年にアメリカで最も売れたアルバムになったことが明らかになっている。
デイヴは次のように語っている。「最近誰かに訊かれたことがあったんだよね。『音楽業界に巣食ってる問題はなんなんだろう?』ってね」。
「だから、俺はたとえばアデルのアルバムについて考えてみなよって応えたんだよ。あれはすごい傑作なのに、みんながみんなあれが現象になっていることを信じられないっていうんだよね。でも、俺は違うよ。あのレコードがどうしてこんなすごいことになったと思う? それはね、めちゃめちゃいいレコードでリアルだからなんだよ」
さらにデイヴはこう続けている。
「だから、世の中のレコードがすべてあれだけよかったとしたらどうなると思う? 売れるのはそのうちの1枚だけだと思う? 絶対に違うよ。全部売れるんだよ。すべてのレコードがあれだけよかったら、音楽業界はもう盛り上がりまくりだけど、すべてのレコードがよくないんだよ」
さらにデイヴはロック・ミュージックが衰退しつつあり、救済を必要としているという見方には同意しないとしていて、「ロックンロール・バンドはいつでもあり続ける」と次のように語っている。
「もうずいぶん前から必ず、1年に1度くらい新しいバンドが登場しては『俺たちがロックンロールを救う』とか言うもんなんだよ。するとそのうち『ロックは死んだのか?』っていう記事が必ず掲載されるんだよな」
「俺が生きてる世界ではロックがなくなったことなんてないから。ほんとに知りたいんだったら、AC/DCの連中にロックは死んだのかって訊いてみろってんだよ」
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