スマッシング・パンプキンズのビリー・コーガン、今年中にもリリースする『Oceania』がパンプキンズの将来を決めると語る

スマッシング・パンプキンズのビリー・コーガン、今年中にもリリースする『Oceania』がパンプキンズの将来を決めると語る - 2010年作『Teargarden By Kaleidyscope Vol.1』2010年作『Teargarden By Kaleidyscope Vol.1』

44曲から構成される『Teargarden by Kaleidescope』プロジェクトをネットでの断続的なリリースとして進行させているスマッシング・パンプキンズだが、そのプロジェクトの一環として近くリリースされるという「作品中作品」である『Oceania』について、これがバンドの伸るか反るかを占う作品になるとビリー・コーガンは語っている。

『Oceania』はバンドにとっての9枚目のアルバムとして通常のフォーマットでリリースされるが、この作品の成績のいかんによってバンドの将来や方向性を判断したいとビリーはビルボード誌に語っている。

「このバンドでなにかが起きていているという感じを取り戻して、人々がまたぼくたちの後ろに集まってきてくれたなら、そうしたら、この先の3、4年くらいはこのバンドもすごく興味深い時期を迎えることになると思うんだ。『Oceania』はこれまでのほかの作品がぶつかってきた壁とやっぱりぶつかっていくことになるし、それによってぼくたちもどこを目指そうかって判断せざるをえなくなってくるわけで、というのも、大海に小石を投げ込んでいるだけでそれ以上の実感がないという状況はものすごくエネルギーを消耗してしまうからなんだよ」

さらにビリーはネットで直接音楽をリリースするというアプローチが大きなインパクトを持つはずだと過大評価し過ぎていたと語り、作品に波及力を持たせるためにも、通常のリリース・フォーマットに戻さなければならなくなったと説明している。

「単純に自分が思っていたほど、作品が受け手の間に行き渡っていないことに気づいたんだよね。たとえば、ぼくたちのフェイスブックにはフォロワーが130万人ついてくれているわけだよ。だから、そこで新曲をアップロードして130万人が気づいてくれるかなって思っても、実際にはその130万人全員がその時ネットを見てなければダメだってことなんだよね。みんなは必ずしも音源を求めてもいないし、みんなの友達も必ずしも口コミで噂を広げてくれるわけでもないんだよ。それで、これまであったやり方で情報を今も集めている普通のユーザーにも自分たちの作品が届いていないということが単純にわかったんだね。それで『どうしたらいいのかな?』と思って、『だったら、これまでどおりのアルバム制作っていう手法に戻ってみよう』と決めたんだよ」

ビリーはさらに『Oceania』について次のように説明している。

「なかにはぼくがこれまでやってきたなかでも最もメロディアスな作品もあるんだけど、どういうわけかそれでいてかなりハードなロックにもなってるんだ。たぶん、ぼくがこれまで作ってきた作品の中でも最も風通しのいい作品になるんじゃないかと思うよ。これまで音源を聴いてもらってる人たちから聞いた感想では、自分たちの好きなパンプキンズを思い出させるという意味でパンプキンズ的なんだけど、でも、どうしてだか新しく響くっていうことらしいんだ」。


(c) NME.COM / IPC Media 2011
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