メタリカのラーズ・ウルリッヒ、『セイント・アンガー』はリスナーを殴りつけるような作品だったと語る

メタリカのラーズ・ウルリッヒ、『セイント・アンガー』はリスナーを殴りつけるような作品だったと語る - 2003年作『セイント・アンガー』2003年作『セイント・アンガー』

メタリカのラーズ・ウルリッヒは2003年にリリースした『セイント・アンガー』について「リスナーを傷つけるように」作ったと語っている。

『セイント・アンガー』は前作『リロード』から6年後にリリースされた作品で、この作品の制作時にバンド内の関係性が崩壊一歩手前だったことはドキュメンタリー『メタリカ:真実の瞬間』でも捉えられている。ラーズは、そんな難産だったアルバムを現在は「孤立した実験だった」とクラシック・ロックに語っている。

「最初から最後までレコーディングを聴き直した時、俺は、まあ、ほとんど俺だけだったんだけどね、その時の聴覚体験にあまりにも殴打されているように感じられて、まるでリスナーを傷つける行為であるかのように思えたんだよね」とラーズは説明している。

また、ラーズはこの作品を出したのは「自分たちの壁をやっつけなきゃならなかったから」と説明している。「俺が思うに『セイント・アンガー』はぽつんと孤立した、ひとつの実験なんだ。折に触れて俺たちはそういうことをやるって知られてるけど、自分たちの領域という壁をやっつけなきゃならないんだ。過去に『ライド・ザ・ライトニング』っていう傑作は確かに作ってたけど、そういうのを繰り返す必要はないんだよ」。

さらにラーズは人が『セイント・アンガー』をメタリカの作品中最悪と評するのはわかるが、自分にはそういう順位づけをメタリカの作品にはできないと語っている。「あのアルバムが俺たちの作品でも最低だって言う人がいるのは確かだと思うよ。でも、俺にはできないね。俺の世界観では、作品を最高と最低に順位付けすることなんてできないよ。そういう単純さを俺は持ち合わせていないんだよ」。


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