2008年の大ヒット作『美しき生命』に次ぐ新作を制作中のコールドプレイだが、バンドのブログによるといよいよ制作も最終ステージを迎えたようだ。5枚目のアルバムとなるこの作品は着々と形になっているとか。

ブログはバンドのオフィシャル・サイト中の「ローディー42号」という謎の投稿者による書き込みのものだが、「スタジオではどの楽曲も猛烈な勢いで地中から頭を持ち上げて光を目指して身体を伸ばしているところだ」と42号は説明している。

また、ここ数ヶ月の間にはアルバムの内容についてさまざまな憶測が飛び交い、一時はコンセプト・アルバムだとも囁かれていたが、こうした混乱にもこのブログは多少なりとも応えていて、これまでの新作の内容をめぐってクリス・マーティンが発してきた数々の断片的なコメントについて42号はこう説明している。

「おそらくバンドには作品が完成した時に感じるであろう手応えなどを相当に予見していてああしたコメントをしていたのではないかとぼくは思う。それは彫刻家がひとつの塊の中から彫りだしていく作品をすでにイメージしていることと同じようなことなのだ。これまで相当に彫ったり磨いたりという作業があったが、今や作品は際立った形を示し始めていて、エモーショナルな反響も鳴らすようになってきている」

さらに42号はこう語っている。「バック・コーラスを音源に重ねていくことほど春の芽吹きを音楽的に言い表しているものはないだろう」