シンディ・ローパー、来日公演で日本にメッセージ。「日本人は強いからきっと立ち上がれるはず」

昨日3月16日に東京都・Bunkamura オーチャードホールにてシンディ・ローパーの来日公演が行われた。

今回のジャパン・ツアーは3月15日の愛知県・名古屋市民会館公演よりスタートし、この日が2公演目。以降のツアーは3月17日、18日に東京都・Bunkamura オーチャードホール公演、そして21日と22日が大阪・NHK 大阪ホール公演。会場のエントランスには東北地方太平洋沖地震の被災者、被災地への義援金の募金箱が設置された。

バンドの機材だけが置かれたシンプルなステージに、シンディを含むメンバー全員が黒を基調とした衣装で登場。ライブの序盤は最新作『メンフィス・ブルース』からのカントリー・ブルース / R&B路線で進行し、“シー・バップ”はここで披露された。“シー・バップ”の演奏が終わったところで、シンディはこのようなMCをした。

「みんな本当にひどい週末を過ごしたわけだけど、わたしがしばし忘れさせてあげるね。というのは日本には大切な思い出が多くて、インスピレーションになっているものもすごく多いからで、ファッションもすごく好きだし、日本人の音楽への愛ってすごいし、おもちゃへの愛もすごいし、日本人のユーモアも思いやりもすごく好きだし。何よりも、みんながいろいろ大変なときにここに立たせてくれたことに感謝するわ。アリガトウゴザイマス」

「ブルースは、いろんな気持ちの人々に届くポップ・ミュージックの基礎なの」と話した後に、シンディはスティール・ギターを手にし、ゲストの日本人ブリューゲルホルン奏者TOKUが加わって楽曲を披露。終盤からアンコールにかけては、“グッド・イナフ”、“ガールズ・ジャスト・ワナ・ハブ・ファン”、“タイム・アフター・タイム”など、往年のヒット曲をプレイ。シンディは何度も通路を行き来しながら、座席に乗りあがってシンガロングを煽った。

アンコールのラスト、“トゥルー・カラーズ”に入る前に、シンディは初めて日本に来た時のエピソードを話した。

「日本に初めて来たのは86年か、83年か、84年でシングル“ガールズ・ジャスト・ワナ・ハブ・ファン”を出した後で、これが全然わけのわからない邦題をつけられてプンプンになったのね。だから、その次のシングルは絶対に意味が変えられないように気をつけたの。それはね、それがヒーリング・ソングだったからで、それが“トゥルー・カラーズ”なのね。そのヒーリング・ソングをこれから歌います」

そして“トゥルー・カラーズ”を歌い終えた瞬間、シンディは拳を高く突き上げ、「日本人は強いから、いつかきっとまたすっくと立ち上がれるはず。(頭と胸を指差しながら)考えて感じて歌えれば大丈夫。ありがとうございました」というメッセージを贈った。

なお、シンディは、日本に到着した直後に以下のようなメッセージも残している。

「ちょうど飛行機に乗っていたので何が起こってるのかわからなかった。空港やホテルで、毛布をかぶった人たちがたくさんいて心が痛んだの。部屋でテレビをつけたら、本当にすさまじい状況になっていることがわかりとてもショックだった。でも、今、私は日本にいるんだから、何ができるかを考え、私にできることは音楽。私の歌で少しでも勇気を、少しでも元気を与えることができるなら、それが私の仕事と思っているわ。日本はRISING SUNの国。自分たちを信じて立ち上がりましょう。がんばって!」
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